2024年02月27日掲載
もうすぐで3月!「冬の間にすっかり体がなまってしまった」という人もいらっしゃるのではないでしょうか?
普段から体を動かしておくということは大事なことです!それは、障がいのある人にとっても同様です。しかし、障がいの種別によってはトレーニングできる場所を探すのが難しいという人も少なくありません。
そこで今回は、東京都調布市にある「東京都パラスポーツトレーニングセンター」のご協力の元、車いすユーザと視覚障がい(弱視)のある編集部員がトレーニングをして来ました!
「どうやってトレーニングするのか!?」あわせてご覧ください。
東京都パラスポーツトレーニングセンターとは
この施設は、パラスポーツの競技力向上の拠点として、また障がいの有無にかかわらず誰もがパラスポーツを始めとしてレクリエーションや健康の増進のための場所として令和5年3月21日に開所しました。
施設全体が広々としたバリアフリー設計となっているほか、車いすに乗ったままトレーニングできるマシンも複数あります。
なお、筆談や手話通訳者とのビデオ通話、点字や点字ブロック、子供の介助や異性介助も可能な個室更衣室など各障がいに配慮されています。
地上1階には、小体育室1、小体育室2、多目的スタジオ、集会室A、集会室B、集会室C。
地下1階には、体育室、トレーニング室、多目的室、小多目的室があります。
個人利用ができるのは「トレーニング室」のみで、利用時間は9時から21時まで(最終入場時間は20時まで)です。
通常の利用料金は3時間で500円(注)、障害者手帳などを受付にて提示すると本人と1名までの付き添い者は無料となります。会合また、団体利用するためには事前に登録をする必要があります。
詳しくは下記「施設情報」のHPをご覧ください。
(注)3時間を超える毎に超過料金500円。
施設情報
所在地:〒182-0032 東京都調布市西町376-3(味の素スタジアム内)
TEL:042-443-2850 FAX:042-443-2851(受付時間/9時から19時まで)
利用時間:9時から21時まで(最終入場時間は20時)
最寄駅:京王線「飛田給」駅下車、徒歩15分
駐車場:身障者スペースは複数台分あり。障害者手帳などと駐車券を受付にて提示すると無料。
休館日:不特定(詳しくは下記の公式HPをご覧ください)
障がい当事者のトレーニング方法をご紹介!
マシンの利用方法やトレーニングの仕方は、各障がいによりサポートや工夫が必要な場合があります。
今回は、トレーニング室のゲートを入って右側にあるストレッチゾーンでストレッチをしてからトレーニングを開始しました。
以下は、編集部員が体験した際の利用例です。トレーニング方法によって鍛えられる箇所は何通りかに分かれます。
車いすユーザの編集部員の場合
体験したトレーニングマシンやトレーニングは、全部で10種類でした。
車いすユーザが自分で座台を動かせるマシンや車いすに乗ったままトレーニングできるマシンもあります。
ベンチ台に乗り移りが出来る人は、アジャスタブルベンチやパワーリフティングなどにも挑戦できます。
パワーリフティングで利用する鉄の棒(シャフト)だけでも20キロあるので、その重さを考慮しておもり(プレート)を何キロにするか決めましょう。
足にまひのある車いすユーザは、足が動かないようにベルトを巻いて体を固定するとバランスを崩しにくくなります。
視覚障がい(弱視)のある編集部員の場合
操作パネルつきのトレーニングマシンは音声対応していませんが、スタッフや付き添い者に操作方法を聞けば、20種類のトレーニングができます。あらかじめ鍛えたい筋肉の箇所を決めておくと、トレーニング方法に悩むことはないでしょう。
なお、マシンとの距離感や背もたれの角度などは微調整することができます。
サポートをしてくれる人とコミュニケーションをきちんと取り、微調整してもらいましょう。
普段、1人ではなかなか運動ができない、運動をしないという人には気分転換にも最適です。
東京都パラスポーツトレーニングセンターご担当者から
パラスポーツの競技力向上の拠点として、競技団体やチーム、アスリートが安定的、継続的に練習できる場所としての役割や障がいのある方もない方もパラスポーツを楽しむことができる普及振興の場所としての役割も有しており、スポーツ施設の利用や様々な事業を通して共生社会の実現を目指しています。
当センターでは、障がいのある方もない方もパラスポーツに触れるきっかけとして障がいのある方が気軽にスポーツに取り組めるようなスポーツ教室のほか、これからパラスポーツを「体験してみたい!」といった方にもご参加いただけるようなプログラムを開催しています。
施設利用ならびに各種プログラムへのご利用・ご参加をお待ちしております!
車いすユーザの編集部員から
私は仕事柄外出することが多いため、普段からプールとジムで体を動かすように心がけています。
どちらも自宅から約10キロの場所にありクルマで通っていますが、障がいを理由に通うのが難しく、スポーツを諦めてしまう人もいます。もっと近くにこのような施設があれば嬉しいですね。
また、1人だけのトレーニングだとつづけられないというような人は、今回ご紹介したように誰かと一緒にトレーニングしてみるとつづけられるかもしれませんね。
視覚障がい(弱視)のある編集部員から
トレーニングマシンは質・量ともに充実していて、スタッフの方々は障がい者に対して理解があります。
視覚に障がいがあり外出自体が億劫で運動不足になっている私には最高の施設だと思いました!
このような施設がさらに増え、住んでいる地域で当たり前のようにトレーニングできるようになることを切に願っています。