2017 IFCPF CP Football World Championships in Argentina

写真:開会式で16カ国の国旗が並んでいる模様

平成29年9月10日から9月23日まで、アルゼンチンのサンルイスでCPサッカー(正式名称:脳性まひ7人制サッカー)の世界選手権大会「2017 IFCPF CP Football World Championships」が開催されました。
今回、世界16ヵ国が参加し、熱戦を繰り広げました。
日本は、CPサッカーの世界ランキング16位として最後の枠を獲得して参加。
CPサッカーは、2020年のパラリンピックでは残念ながら正式種目から外れてしまいましたがすべての国の選手が2024年には必ず正式種目として戻ってくると信じ、この大会に臨みました。
編集部員が日本代表として参戦してきましたので、大会概要、その結果をレポートします!
ぜひ、ご覧ください。

写真:日本代表の選手とスタッフが肩を組んで集合写真

大会の概要:

大会名: 2017 IFCPF CP Football World Championships 写真:World Championship_CP FOOTBALL SAN LUIS 2017の看板
日程: 2017年9月10日(日)から 23日(土)(14日間)
会場: サン・ルイス (アルゼンチン)
出場国: 16か国
大会公式HP: IFCPF World Championship (新しいウィンドウが開きます)

日本代表の対戦結果

リーグ戦
日本  イングランド 0  11
日本  オランダ 0  4
日本  ベネズエラ 0  0
順位決定戦
日本  オーストラリア 2  3
日本  カナダ 0  4
日本  スペイン 0  0(pk 2‐3)

最終順位

順位 チーム名
1位 ウクライナ
2位 イラン
3位 ロシア
4位 イングランド
5位 アメリカ
6位 アイルランド
7位 ブラジル
8位 オランダ
9位 アルゼンチン
10位 オーストラリア
11位 北アイルランド
12位 ポルトガル
13位 カナダ
14位 ベネズエラ
15位 スペイン
16位 日本
写真:決勝戦や閉会式が行われたスタジアム

大会を終えてのコメント

日本代表島田裕介監督のコメント:

写真:島田監督が日本チームの選手に指示を与えている所

何よりもまず応援していただいた皆さまと、御協力いただいた全ての皆さまに心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
日本代表監督としては、皆さんに勝利を届けることができず申し訳なく思っています。
非常に悔しい気持ちでいっぱいです。
また一生懸命戦ってくれた選手、スタッフにも本当に感謝しています。
これまでの大会と比べて、イングランド戦以外は大くずれしなかったことはある程度評価できますが、あと一歩勝利に届きませんでした。
しかしこの「あと一歩」がまだまだとてつもなく大きいものだと痛感しました。
技術はもちろんですが、特にメンタリティの部分です。
今後全てにおいて変えていかなければこの差は広がるばかりだと思います。
世界に近づくためには、今後この悔しさを絶対に忘れずに、選手達はもちろんですが日本のCPサッカー界全体で、日頃どれだけ「本気」で努力できるかに限ると思います。
写真:島田監督と日本チームの選手たちとミーティング
世界選手権は本当に素晴らしい大会です。
他の出場国はこれにかけています。
日本もそうなっていかなくてはならないと思います。
僕自身も今大会の経験を必ず力に変えて、前に進んでいきたいと思います。
本当にありがとうございました。

日本代表加賀山直義ヘンリー選手のコメント:

写真:ヘンリー選手がボールをキャッチしている所

前回の世界選手権で引退しようと思っていましたが、もう一度世界で戦いたいという思いが強く、再び日本代表に復帰しました。
そして何より、今回は悔いの残らないように自分の全てを試合にぶつけ、楽しみたいと思いました。
大会では、チームの戦術上、先発、途中出場など、さまざまでしたがどの試合においても自分の全てを出し切ることができたと思います。
結果、残念ながら日本代表は最下位。まだまだ世界とのレベルの差は大きいです。
しかし、今回は今までとは違い、大きな達成感がありました。
胸を張って頭を上げて戻ってくることができました。
好きなことをできるよう見守ってくれる家族、快く送り出してくれる職場の人たち、応援してくれるみなさん全てに感謝しています。
本当にありがとうございました。

イラスト:編集後記

写真:日本チームが日本国旗を前にして肩を組んで整列している所

いかがだったでしょうか。今回はアルゼンチンという遠い国での開催でしたが、みなさんにも順調に試合速報をお伝えすることが出来ました。
また、「You tube」での生中継も行われました。時代の進歩には驚かされるものですね。
とは言え、日本との時差は12時間。試合が盛り上がっていたのは、日本では夜中だったため、応援するのはなかなか大変だったのではないでしょうか。
それでも「見ましたよ」「応援していたよ」などたくさんのメッセージをいただきました。
大会は、6試合中5敗1引分と厳しい試合の連続で、前回に続き最下位という結果でした。
日本チームがまだまだ世界のレベルに届いていないことを実感する中、トンネルの先に小さな光が見えた大会でもありました。
写真:試合中に日本の選手が相手選手をかわしている模様 今後何に取り組むべきか、今の弱点を克服するためにはどうすべきか、具体的な課題がはっきりと見えてきたのです。
それを無駄にせず、次につなげて行きたいです。
これからも引き続き応援を宜しくお願いいたします。

2017 IFCPF CP Football World Championshipsの映像は以下のアドレスからご覧ください。
2017 IFCPF CP Football World Championships(新しいウィンドウが開きます)

CPサッカーとは

「脳性まひ者7人制サッカー」として、国内では通称「CPサッカー」と呼ばれています。
CPサッカーの「CP」とは英語の「Cerebral(脳からの)」「Palsy(麻痺)」の略で、脳性まひという意味です。
1984年よりパラリンピック正式種目となっています。残念ながら2020年東京パラリンピックでは、競技種目から外されてしまいましたが、再度2024年パラリンピック種目に復帰できるよう各国で活動をしています。
パラリンピック以外でも、アジアオセアニア選手権や欧州選手権・世界選手権もあり、世界的に盛んに行われています。

詳しくは以下の「一般社団法人日本CPサッカー協会」のHPをご覧下さい。
一般社団法人日本CPサッカー協会 (新しいウィンドウが開きます)

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