パラリンピック競技で唯一車いす同士のぶつかり合いが認められている「車いすラグビー」

リオデジャネイロパラリンピック競技大会では、3位決定戦でカナダを破り、初のメダルとなる銅メダルを獲得し注目を集めた「車いすラグビー」。
そして2019年にはラグビーワールドカップが日本で開催されて大変な盛り上がりを見せました。同じラグビー競技として興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。
2019年時点の世界ランキングは、3位となっていて、この夏メダルが期待されている競技の一つとなっています。
今回は、車いすラグビーの競技内容などをご紹介します。ぜひご覧ください。

車いすラグビーとは?

日本代表選手がトライを決めた模様 四肢に障がいのある人が専用の車いすに乗って得点を競い合うチームスポーツです。
1996年アトランタ大会でデモンストレーションが行われ、その後2000年のシドニー大会から公式競技になりました。
日本代表は2004年のアテネ大会が初出場で、2012年のロンドン大会では4強入りを果たし、前回のリオデジャネイロ大会で初の銅メダルを獲得しました。
この競技には、ラグビーやバスケットボール、バレーボール、アイスホッケーなどの要素が組み込まれており、試合球はバレーボールと同じ大きさの球を使用します。コートはバスケットボールと同じ広さで試合が行われます。

車いすラグビーのルール

車いすラグビーの試合は1チーム12人の男女混合で編成され、同時に試合に出場できるのは4人となっており、交代は自由にできます。
競技時間は、1ピリオド8分間の4ピリオド、合計32分で行われます。競技方法は、ボールを投げたり、転がしたり、ひざの上に乗せて運びながら相手のゴールラインを目指します。
しかし、10秒間に一度はドリブルをするかパスをしないと反則になってしまう車いすラグビーならではのルールがあります。
また、タックルをすることにより相手の攻撃などを阻止することが認められています。

クラス分け

障がいの程度に応じて、選手には0.5点から3.5点までの持ち点があり、男性選手4人の合計持ち点が8点を超えてはいけないという決まりがあります。
女性選手が加わる場合は女性選手1名につき持ち点の合計から0.5点マイナスされます。
(以下の表はあくまでも目安となっています。)

クラス 障がいの程度 車いす操作
0.5 重い 上半身の筋力が低く、腹筋、背筋の体幹機能がなく、車いすをこぐには頭を上下に揺らしながら前かがみになる。
また、手首の力が弱く、ボールのキャッチやパスが難しい。
2.0 中間 腕の力で車いすをこぐことが可能。どの方向にも車いすを操作することができる。
体を乗り出すこともあり、弱いパスやキャッチもできる。
3.5 軽い 片手でどの位置でもドリブルができ、体幹機能がしっかりしていて、腰をひねってプレーできる。
攻守にわたってコートを動き回り、ボール争いに積極的にからむことができる。

車いすラグビーの見どころ!

守備用の車いすに乗ってる選手が並走している模様車いすラグビーはカナダで誕生したスポーツで、日本においても近年盛んにおこなわれているパラスポーツです。また、夏のパラリンピック競技大会の中で唯一車いす同士のぶつかり合いが認められている競技で、その激しさから「マーダーボール」(殺人球技)と呼ばれていた歴史があるほどです。
役割によって車いすの形状が異なり、攻撃型はコンパクトで小回りが利くような形が特徴で、素早い連携と華麗なホイールさばきで敵陣を切り裂いて行きます。
また、守備型はバンパーが長く突き出ていて、リーチを活かして行く手を阻み、攻撃の流れを阻止する役割があります。
守備を翻弄する華麗なトライや相手の裏をかく頭脳戦など見どころがたくさんあります。

2020東京パラリンピックで行われる開催場所

国立代々木競技場

1964年に行われた東京オリンピック競技大会時に水泳とバスケットボールの競技会場として使用するため、建設された施設です。
オリンピック競技はハンドボール、パラリンピック競技ではバドミントンと車いすラグビーが行われます。
所在地:東京都渋谷区神南2-1-1
JR山手線「原宿駅」下車徒歩約5分
JR山手線「渋谷駅」下車徒歩約15分
東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前駅」下車徒歩約5分
東京メトロ千代田線「代々木公園駅」下車徒歩約10分

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