6月16日から28日、イングランド(バートン)で、リオパラリンピック出場をかけて「CPサッカー世界選手権2015」が開催されました。
大会概要、試合結果、そして監督や選手からのコメントを掲載しております。
2020年の東京パラリンピックではCPサッカー(正式名称:脳性まひ7人生サッカー)は競技種目から外れ、各国のチームが最後のパラリンピック出場を目指して熱戦を繰り広げました。ぜひ、ご覧ください。
大会の概要
- 大会名称:CPISRA Football World Championships 2015
- 大会期間:平成27年6月16日(土)開会式から6月28日(土)閉会式
- 開催地:イギリス・バートン
- 主催:CPFWC(Cerebral Palsy Football World&Championships)
- 参加国:イングランド、オランダ、北アイルランド、ポルトガル、アイルランド、ロシア、スコットランド、ウクライナ、オーストラリア、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、アメリカ、ベネズエラ、日本の15か国のナショナルチーム。
最終順位
順位 | チーム名 |
---|---|
1位 | ロシア |
2位 | ウクライナ |
3位 | ブラジル |
4位 | オランダ |
5位 | イングランド |
6位 | アイルランド |
7位 | アメリカ |
8位 | アルゼンチン |
9位 | スコットランド |
10位 | カナダ |
11位 | ポルトガル |
12位 | オーストラリア |
13位 | ベネズエラ |
14位 | 北アイルランド |
15位 | 日本 |
16位 | イラン (大会不参加) |
(注1)順位は地域別となっております。
(注2)本来であれば16か国で行う予定でしたがイランチームは急遽欠席となりました。
以下にファイナルラウンドの結果を掲載します。その他の試合結果は大会ホームページをご覧ください。
CEREBRAL PALSY_Football World Championships_England+2015ファイナルラウンドの結果
アルゼンチン 対 アメリカ | 1 対 4 |
アイルランド 対 イングランド | 0 対 2 |
ブラジル 対 オランダ | 6 対 0 |
ウクライナ 対 ロシア | 0 対 1 |
大会を終えてのコメント
佐野 潤一 監督
ご声援本当にありがとうございました。残念ながら、今大会の目標であったリオデジャネイロパラリンピックへの出場権を得ることができませんでした。3度目のパラリンピック挑戦の夢は果たせませんでした。
東京パラリンピック種目除外決定から数か月。選手、スタッフは、常にリオデジャネイロパラリンピック出場を願い、大会に挑みました。
私たちAグループは、地元イングランド、ウクライナ、イランでしたが、イランが急遽大会に参加することが出来なくなり、3チームでの予選リーグになりました。結果は、2チームとも10点差以上失点、得点0で予選敗退が決まりました。しかし、今大会は最後の一戦まで全力で戦い抜くことを誓い、挑んだ大会。順位決定戦初戦ポルトガル戦もモチベーションを落とすことなく試合に入ることができましたが、前半5失点。後半2点取戻しましたが、結果6対2の敗退。更にベネズエラ戦も2対1と敗退。16チーム中15位。イランがいないので最下位で大会を終了することになりました。これが現実と思わされた大会でした。世界との差はあるが、もう少し順位を上げられたというのが私の正直な気持ちでした。身体、技術、スピード全て世界より劣っていました。もう少しの球際の強さがあれば、結果は変わっていた可能性はありました。その部分を選手に伝えきれなかったことが、私自身の力不足でもあり、敗因でもありました。 それでも、選手、スタッフ、チームを信じて応援して下さった皆さんと大きな夢を追い続けてきた3年間は、私自身の宝であり、生涯忘れることはないと思います。このような機会を与えて頂いた協会の方にも心より感謝致します。
今後の脳性まひ者7人制サッカー日本代表は、なくなることなく未来に引き継がれていきます。いつか、世界で活躍できることを夢みてこれからも応援をお願い致します。
そして、今まで応援ありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
ヘンリー選手
今まで脳性まひ7人制サッカーの日本代表として色々な大会に行きました。オランダ、ブラジル、マレーシア、中国や韓国そして今回はイギリスの大会。
これまで、大会の勝敗はいろいろと思うこともありますが、大会を終えての達成感はありました。
ただ、今回は違います。悔いの残る大会でした。出番を与えてもらった試合では思うように活躍が出来ず、勝てる試合も負けてしまい、その後は出番が無くなりました。
大会では最年長の選手で、「47years old??serious!!」又は「Are you player? It’s miracle.」など今回を持って代表から降りる予定でした。
そこで悔いの残る大会が自分の最後の試合でもあったことは残念に思いますが勝負の世界ではこれも仕方が無いと思います。今後は選手ではなく、積み重ねてきた今までの経験を次の世代に伝えて行く立場で行きたいと思います。今まで支えてくださった皆さん、応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。
イギリスで開催された「CPサッカー世界選手権2015」。
日本チームは残念ながら、リオパラリンピックの出場権を獲得することはできませんでした。
世界レベルの大会で、試合ができたことは選手のみなさんにとって貴重な体験だったと思います。
今大会をバネにして、さらなる日本のCPサッカーの発展を期待したいです。