障がい者雇用促進と当事者が活躍する「チャレンジコーヒーバリスタ」

写真:審査中にコーヒーをカップに注いでいる様子

障がい者の法定雇用率が上がる昨今、障がい者雇用を検討している企業は、どのような職域がよいかを悩むことが多いといいます。
また、障がい当事者も、自分がどのような職域であれば安心して長く働けるのか見通しがつかず悩むことが多いといいます。
そこで、今回は9月に「日本サステイナブルコーヒー協会」が障がい者雇用促進を目的として開催した「チャレンジコーヒーバリスタ」をご紹介します。

チャレンジコーヒーバリスタとは?

写真:ドリッパーにお湯を注いでコーヒーを抽出している日本サステイナブルコーヒー協会が開催するバリスタコンペティションです。2021年から毎年開催されていて、2024年で第4回目になります。参加チームは、特例子会社(注)や福祉作業所などで活躍する障がいのあるバリスタがチームを組んで出場します。
そして、出場者にとっては、業務とは少し違う気持ちで品質向上のブラッシュアップができるため、日々のモチベーションやサービス向上に大きな影響を与えています。
(注)障がい者の雇用促進を目的に設立され、障がい者が働きやすい職場環境が整備された会社です。特例子会社で雇用されている障がい者は、親会社の法定雇用率に算定することができます。

大会概要

応募資格

写真:出場者が審査員へコーヒーを渡している
  • カフェ業務に従事している障がいのある人を中心に組んだチーム(1チームの人数は3人から5人)。
  • コンペティション当日に現地集合・現地解散ができる人(地方から参加のチームには特別措置を検討します)。
  • ホームページ、SNSなどのメディア露出に同意できる人。

審査内容

ブレンド審査
事前に提供されたサステイナブルな焙煎豆を使い、各チームがつくり出したオリジナルブレンドを来場者が試飲して投票します。
技術審査
審査は、抽出技術・接客・プレゼンテーション・チームワーク・ブレンドなどを総合的に評価します。ブレンド審査のために考案したオリジナルブレンドを抽出する様子を見て審査員が評価します。

障がい者雇用促進へのつながり

障がい者雇用に取り組むことや職域拡大は、企業にとって大きな課題の一つです。
その課題解決に向け、チャレンジコーヒーバリスタというコンペティションを開催し、多くの人たちに知ってもらうきっかけづくりをしています。
参加チームは、普段グループ会社のビルにカフェを運営している特例子会社や福祉作業所などのカフェで働いている人たちが中心です。
日頃培ってきた技術を慣れない舞台で披露することは、参加者にとって大きなチャレンジですが、通常業務以外の活躍を発信できる良い舞台になっています。
また、出場者は、元々清掃員として働いていて、バリスタの募集を知りチャレンジしたという人や、障がいの程度により適性がある人を抜擢していることがあり、定着率が高いようです。
普段はカフェ店員としてひと息つける空間を提供し、年に一度チャレンジコーヒーバリスタで技術を披露したり、技能を発信したりすることは障がい者雇用の促進に繋がっていくことでしょう。

HINARI CAFEからのコメント

特例子会社として、グループ会社のビルにカフェを運営する私たちは、昨年度に続いて参加しますが、今年度は出場するメンバを一新して臨みました!
メンバを一新した直後は大変でしたが、各々の「昨年度の成果を超えたい。」という想いから、徐々にお互いを高めあうような言葉が自発的に出てくるようになり、職場の雰囲気が良くなっていることを実感しました。
また、コンペティションへ参加するにあたってグループ社員からの応援メッセージをたくさんいただいたこと、日々のカフェ業務の中で、コーヒーを提供した際にグループ会社の社員から「ありがとう」と対面で言われることは、大きな励みになり、1杯のコーヒーを通して社員間の絆になっています。

写真:出場者4人が抽出パフォーマンスをしている

ご担当者から

写真:ブレンド審査で作られた豆が入ったボトルが並んでいる開催を重ねるごとに参加者のみなさんのレベルが着実にあがってきており、とても嬉しく思っています。
当日は緊張して大変だと思いますが、やり終えた後のみなさんの笑顔や涙に、それまで重ねた毎日の努力があらわれています。年々増える来場者のみなさんもブレンド審査への投票が順位に関わることもあり、真剣そのもの。最後には、会場全体が一つになったような熱気に包まれます。
大会への参加で自信をつけ、地域で注目され新たな取り組みにつながる例も多いようです。詳しくは大会ホームページをご参照ください。
チャレンジコーヒーバリスタについてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

イラスト:編集後記

チャレンジコーヒーバリスタいかがだったでしょうか。コンペティション当日は、バリスタのみなさんがスマートに仕事をしていてかっこよく見えました。
印象に残ったことは、何度も表彰されたチームがその名前が呼ばれるたびに信じられない様子で驚いて、嬉しそうにしていたことです。
みなさんのコンペティションにかける想いや熱気がこちらまで伝わってきました。
最近では、障がいのある人がバリスタとして働くカフェが増えてきました。みなさんのお近くのカフェを探してみてはいかがでしょうか?

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