過ごしやすい春の陽気に誘われ、「お出かけしたい気分!」という人もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、車いすユーザの中には、移動手段が限られているため、お出かけすることを最初からあきらめてしまっている人もいます。
そこで今回は、車いすユーザの編集部員が、東京駅周辺を観光する「はとバスツアー」に参加してバリアフリーチェックをして来ました。ぜひ、ご覧ください。
はとバスとは
75年以上の歴史を誇るバス会社・株式会社はとバスが東京を中心に運行する定期観光バスです。
車体の色は、バスが大きく見えること、遠くから見てもすぐに見つけられること、東京のビル群の中を走行していても目立つという理由からレモンイエローの車両で統一。「観光バス事業」のほか「ホテル事業」「路線バス受託事業」「不動産事業」など、利用する人のニーズや時代に合わせて事業を展開しています。
車いすユーザの編集部員がはとバスツアーをバリアフリーチェック!
今回参加したのは【2階建てバス・アストロメガで行く】TOKYOショートトリップ(東京タワー&レインボーブリッジ)の約2時間のコースでした。
東京駅丸の内南口のはとバス乗り場から出発し、東京タワーで自由時間、その後はレインボーブリッジを渡り駅に戻るというコースです。
なお、予約からツアー参加までの流れは以下のとおりです。
予約方法
車いすユーザの予約方法は「はとバス予約センター」へ電話をするか、「お問合せフォーム」に参加希望のコースや車いすで参加したい旨などを入力します。立ち寄る施設によっては特別な対応が必要となります。
当日スタッフがスムーズに対応できるよう不安なことなどがあれば、スタッフと事前に情報を共有しておきましょう。
予約時の「予約番号」を控えておきます。
お会計・受付窓口
お会計は、東京駅丸の内南口にあるはとバス営業所の受付窓口にて行います。事前に立ち寄るか、当日の場合は出発時刻の20分前までに立ち寄ります。
なお、トイレは併設されていますが、車いすユーザが利用できるような広さではありません。あらかじめ、近くの駅やビルなどで済ませておきましょう。
受付窓口の出入口には段差プレートとタッチ式スイッチの自動ドアがあるため、付添いの人から開けてもらうか、ドアが開くのを見計らって段差プレートを上がると良いでしょう。
窓口のスタッフに「予約番号」を伝えます。その際、「障害者手帳(注)」も提示すると割引運賃が適用されます。チケットを発券してもらい、会計を済ませましょう。出発時刻の約10分前よりバスへ乗車できますが、時間に余裕があれば「待合室」や「売店」などでバスを待ってみてはいかがでしょうか。
(注)運賃の割引は、身体障害者手帳・療育手帳(愛の手帳)・精神障害者保健福祉手帳を所持する本人と介護者1名が適用されます。
乗車方法
都内を運行するアストロメガは、5台です。運転士が車高を低くし、車いすユーザが乗り降りしやすいようスロープを取りつけてくれます。
車いすスペースはタイプにもよりますが、バス1台につき1から2台分ほどです。
走行中に動かないよう運転士が車いすの前後のフレームにベルトを巻いて4点固定し、最後にシートベルトを体に巻きつけるように装着してくれます。
窓側には、手すりや緊急時の「STOP」ボタンや、呼び出し用の「車いすマーク」ボタンがあるので安心です。
また、バスを出るときは「本日の緊急連絡先」が書かれた紙を各グループごとに渡されます。後は、立ち寄った施設で時間が許す限り観光を楽しみむことができます!
会社情報
会社名:株式会社はとバス
所在地:〒143-8512 東京都大田区平和島5-4-1
TEL:03-3761-1100(はとバス予約センター)
営業時間:9時から17時30分(年中無休)
「はとバス」ご担当者からのコメント
ツアー毎の特性や車両の構造上、可能な限りでのご対応とはなりますが、スタッフ一同楽しい思い出づくりに努めてまいります。
まずはお気軽にお問い合わせください。
私は車いす生活になって初となるバスツアーへの参加でした。私にとってバスツアーは縁遠いと思っていたのですが、実際に参加してみると想像以上に楽しかったです!
席が空いていれば、当日参加もOKです。参加ツアーの時間帯や季節により、見える景色は随分違うだろうと思いました。
普段は自分でクルマを運転していますが、運転のことを忘れて気楽に参加できるのも嬉しかったです。
車内では景色を眺めながら、バスガイドさんが紹介する東京の名所ごとのお話に思わず聞き入っていました。
今回は東京駅周辺のショートトリップでしたが、もう少し遠出をしたみたいです。気になる人は、ぜひ「はとバスツアー」へ参加してみてはいかがでしょうか?