もうすぐゴールデンウィーク。旅行の計画を立てられる方も多いのではないでしょうか。
以前、「ゆうゆうゆう」では障がいのある人も安心して旅行ができるよう サポートする「H.I.S.バリアフリートラベルデスク」をご紹介しました。
今回は、H.I.S.バリアフリートラベルデスクで働く聴覚障がいのあるスタッフをご紹介します!
当事者に相談できることで、楽しい旅行が実現するのではないでしょうか。 仕事内容や業務で感じていることなどお話を伺いました。
ぜひ、ご覧ください。
H.I.S.バリアフリートラベルデスクで、障がい当事者の視点を活かして働くスタッフについてご紹介します。
身体に障がいがある方、体力に自信がないご高齢の方がより安心して旅を楽しんでいただくために、お客様の不安を解消し、旅行の予約・手配をサポートする窓口で働いています。
主な業務内容- 聴覚障がいがある方向け、オリジナルツアー企画(「しゅわ旅なかま」「しゅわスタ(スタディツアー)」)
- 聴覚障がいがある方向けの旅行予約(オリジナルツアー、一般ツアーについて現地の受入れや航空会社への手配など)
- 添乗業務(手話での観光案内)
- ホームページやパンフレットの作成・更新
H.I.S.バリアフリートラベルデスクで働く片桐さんに、仕事をする中で感じることや今後についてお話を伺いました。
聴覚障がい者に海外旅行の楽しさを伝えたい
聞き手:入社したきっかけはなんですか?片桐:まだ海外旅行がブームでなかった大学時代に1人で海外へ個人旅行をしました。 帰国後、まわりの聴覚障がい者の友人が海外旅行に大変興味を持ったのを見て、自分自身の経験を活かして、もっと聴覚障がい者が海外旅行に興味を持ってもらいたいと思ったからです。
聞き手:仕事をする中で、苦労することはどんなことですか?
片桐:聴覚障がいといってもろう者や難聴者、また手話には日本手話と日本語対応手話があります。細かく見れば対応も大きく異なってきます。
また、一般の方が参加するツアー企画もあるので、すべての人が楽しめて感動できるツアー商品を考えなければいけないところです。
聞き手:お客様の対応は難しいと思いますが、常に意識していることなどありますか?
片桐:自分自身も聴覚障がい者ですが、客観的に見るようにして、1つに捉われない多面的な視野で考えるようにしています。
聞き手:仕事でやりがいを感じることや思い出に残るエピソードはありますか?
片桐:ツアーを通して、新しい仲間の輪がより広がっていけたら、私も企画をしていてうれしく思います。
1つのツアーに、ろう者、難聴者、健聴者が参加することも多いです。
ツアー初日はコミュニケーション手段の異なる者同士で、なかなかぎこちない雰囲気ですが、だんだん慣れていき、 最終日には、健聴者も頑張って手話で話したり、ろう者も筆談や身振りで伝えようと障がいの垣根を越えた仲間づくりに感動します。
ツアー添乗のたびに、仲間の「絆」をつくり上げるのに障がいの有無は関係ないと感じます。
聞き手:最後に今後の展望をお聞かせください。
片桐:先日、トルコの聾学校を訪問する「スタディツアー」を実施しました。
日本と異なるトルコの手話ですが、現地の生徒たちとも仲良く交流ができました。
「異文化交流」という言葉がありますが、国を超えて世界の聴覚障がい者を見るだけでなく、 逆に海外の聴覚障がい者も日本の皆様(聴覚障がい者も含めて)を見て、何かを感じてもらえたら、と思います。
私たちH.I.S.バリアフリートラベルデスクのツアーが世界の聴覚障がい者の考え方や意識を変える、そんなグローバルな意識を持って、今後も取り組んでいきたいです。
H.I.S.バリアフリートラベルデスク
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-33-8 サウスゲート新宿ビル9F
【お問い合わせ】
TEL: 03-5360-4761
FAX: 03-5360-4733
いかがでしたでしょう?
今回、H.I.S.バリアフリートラベルデスクで働く聴覚障がいのあるスタッフが旅行の企画から添乗業務を行い、障がいのある方の旅をサポートしています。
ご自身の障がいを活かし幅広い視点で物事を考えることで、よりよいサービスを提供していると感じました。
障がいのある人は、同じ立場の人に相談できることで安心して旅行できるようになるのではないでしょうか。
誰もが快適に余暇を楽しめるようになることを願います。