2019年07月23日掲載
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会でバトミントンのほか、車いすバスケットボールの開催会場となる東京都調布市にある「武蔵野の森総合スポーツプラザ」。隣接して味の素スタジアムがあるなど、整備された総合スポーツ施設の一角です。大規模なスポーツ大会やイベントなどが開催可能な施設として、約4,900㎡のメインアリーナのほかにサブアリーナ、プール、トレーニングルームなどを併設しています。
今回は、この「武蔵野の森総合スポーツプラザ」周辺を車いすユーザの編集部員が散策し、バリアフリー状況をご紹介します。
「武蔵野の森総合スポーツプラザ」へのアクセス
公共交通機関でのアクセスは、京王線「飛田給」駅と西武多摩川線「多磨駅」を利用するルートがあります。多磨駅からは距離がありますが、双方の駅までは、傾斜もなだらかで車いすユーザも移動しやすいよう歩道も広く整備されています。
○京王線「飛田給駅」
駅前ロータリを出れば施設が見えるほどの距離にあり、道幅も広くアクセスがしやすいです。
駅にはユニバーサルトイレが3つあり、それぞれに音声案内があります。また、夏の時期にありがたい熱中症対策として、ミストシャワーが設置されています。点字ブロックのほかエレベーターも完備されていて移動しやすくなっています。
・飛田給駅、駅前ロータリー状況
・飛田給駅に設置されているバリアフリー設備状況
○西武多摩川線「多磨駅」
駅から施設までは30分ほどかかる距離にありますが、歩道も広くフラットなので車いすユーザも移動がしやすくなっています。しかし、多磨駅の「武蔵野の森総合スポーツプラザ」側に改札口がなく、地下道を通って向かうのですが、階段のみでスロープは設置されていないため、車いすユーザは線路を渡るために迂回する必要があり利用しにくいです。
イベント時、飛田給駅は大変込み合うことが予想されることから、こちらのルートが移動には良いかもしれませんが、車いすユーザにはお勧めできません。
・多磨駅の状況
武蔵野の森総合スポーツプラザのバリアフリー状況
施設を繋ぐ連絡通路にスロープがあるものの、ほぼフラットに整備されていて車いすユーザも移動しやすくなっています。スロープ手前には、車いすユーザから目につきやすいよう地面に勾配と距離が表示されたプレートが埋め込まれているなどの配慮のほか、視覚障がい者用に触地図があり点字ブロックで誘導されるなど配慮も行われています。
・施設を繋ぐ連絡通路にスロープの様子
○休憩箇所も多い
隣接した施設にロイヤルホストなどがあり、多目的トイレも近くにあるため車いすユーザも利用しやすくなっています。また、道沿いにもファミリーレストランや飲食店が多いので休憩として利用するにも大変便利です。
○2020東京オリンピック・パラリンピックの競技会場として
武蔵野の森総合スポーツプラザは、来年に押し迫った2020東京オリンピック・パラリンピックの競技会場として利用されることになっています。オリンピックでは2競技、パラリンピックは1競技がおこなわれます。
・オリンピック2競技
バドミントン、近代五種のフェンシング
・パラリンピック1競技
車いすバスケットボール
武蔵野の森総合スポーツプラザ周辺は、元々調布飛行場の一部だったこともあり比較的平坦なのかもしれません。車いすユーザの私ですが移動がとても大変ということもなくスイスイと移動することができました。チョット離れてはしまいますが武蔵野の森公園があるなど散策するにも良い場所と感じました。