越谷市の避難所1泊体験は、どのような被害想定のもと、どんなルールで行われたのでしょうか?
まず、簡単に概要をご紹介しましょう。
【体験の日時と場所】
- 2011年8月20日午後1時から21日(日)正午まで
- 越谷市立中央中学校体育館(越谷市指定避難所、災害時要援護者登録モデル地区内)とその敷地内、防災備蓄倉庫・地下耐震水槽(東越谷第2公園内)と学校(体育館)までの運搬経路上とする
【被害想定】
マグニチュード7.3の大地震が8月20日(土)午後1時に発生
- 埼玉県内の建物の全壊は火災含め3万戸以上、死者700人以上、負傷者1万人以上、避難者数は60万人以上。
- 電気・ガス・水道などのライフラインはストップ。
- 携帯電話などの通信手段はつながらない状況かパンク状態。
- 道路は国道4号線をはじめ幹線道路は橋が壊れ不通。鉄道も東武線、武蔵野線が全線ストップ。
救援物資や救援ボランティアはまだ、到着しておらず、この避難所は被災者自身の力で運営していくことを想定している。
【参加ルール】
- 参加者はすべて被災者。
- 携帯電話は、電源を切るかマナーモードにし、緊急に通話あるいはメールが必要となった場合は、災害設定範囲外で行うものとする。
- 事前準備が難しいため、参加者は各自、コップと上履き・ビニール袋を持参する。
- 健康維持のために必要な薬や器具は持参する。
- 電動車いすのほか医療器具などで電源が必要とされるものは、優先的に電源の使用ができる。
- 体験中、体調不良となった場合は、静養室として体育館2階の柔道場を使用する。受付に申し出て、静養室を利用する
- 体育館や学校敷地内の煙草は厳禁。
【参加者について】
- 参加者は143人(前回140人)、宿泊者64人(前回63人)
- 地域からの参加者は49人(前回40人)
- 知的障害5人
- 車椅子使用3人
- 聴覚障害7人
- 視覚障害8人
その内障害者:
【前回との違い】
- ・自治会(自主防災組織)の協力が得られた
- 回覧板での案内を行い、より多くの人が参加できるよう宣伝に努めた。
- ・トイレの問題について本格的に取り組んだ
- 会場である体育館の水洗トイレにプールの水を汲んで利用した。また、マンホールトイレや簡易便袋を使用できるようにした。
- ・バリアが多い中学校体育館を使用
- 前回はバリアフリーな小学校だったため、バリアの乗り越え方を参加者(被災者)自身で体験できる形にした。