2017年05月09日掲載
最近では、各地でさまざまな展示会が開かれるなど、アートの分野で活躍する障がい者も少しずつ増えてきています。
しかし、障がい者の多くが「アーティストとしての活躍の場」や「才能を引き出してくれるような人」に恵まれていないというのが現状です。
そのような中、「一般社団法人障がい者アート協会」は、障がい者のアート活動を広く普及すると同時に、経済的対価につなげるまでの仕組みづくりに励んでいます。
そこで今回は、「一般社団法人障がい者アート協会」の活動について紹介します。
「一般社団法人障がい者アート協会」とは
障がいのある方が制作したアート作品を「気軽に、自由に、自然に」発信できる場所と、創作活動を通して少しでも対価を得ることのできる仕組みをつくる活動をしています。
作品を社会に発信し、たくさんの人に見てもらえる喜び、創作活動を通して対価が得られる喜びを、ひとりでも多くの障がいのある方に感じていただくことが目的です。
活動の概要
オンラインギャラリー「アートの輪」を運営し、作品の掲載・アーティストの紹介を行っています。
またオフィシャルFacebookページを利用して、作品やアーティストの紹介、企業や個人への賛同を呼びかけています。
誰でも投稿できます
障害者手帳および医師の診断書をお持ちの方であればどなたでも無審査で投稿できます。
年齢・国籍・人種・性別などを理由に登録を断られることはありません。
※18歳未満の方は、保護者の方に代理人となっていただく必要があります。
作品のジャンルや点数は無制限です
自分の作品に制限をかけないために、掲載点数に制限を設けていません。
好きなだけ描いて、好きなだけ投稿できます。
また、作品の掲載・不掲載の選定は、協会では行いません。
絵の価値は観る人が決めます。
登録料、掲載料、月会費などの費用は一切かかりません
多くの「障がい者アーティスト」が参加できます。
収入が得られます
作品を掲載した「障がい者アーティスト」全員に報酬が支払われます。
また、掲載した作品には、商品化やレンタル契約されるチャンスがあります。
ご担当者からのコメント
私の次男は3歳のときに知的障がいを伴う自閉症と診断を受けました。
言葉が話せず癇癪(かんしゃく)が強い、そのような難しい乳幼児でした。
しかし、幼稚園の頃に自然と部屋の片隅で絵を描き始めたのです。
そして、3年ほど前より自分自身が描いた作品から、少しですが収入を得ることができるまでになりました。
彼には「絵を描く」という自己表現との出会い、そしてそれをサポートする人々との出会いがあったのです。
しかし改めて周りを見回したときに、そのような出会いがなく、社会の片隅に埋もれてしまっている障がいのある人は多く存在すると思います。
次男に与えて頂いていたような小さな、しかしとても貴重な経験、そして満足を共有したい、そのような「思い」から一般社団法人障がい者アート協会は生まれました。
私たちは、障がいのある人の自己表現、創作活動を応援します。
ひとりでも多くの人の笑顔が見たいです。
一般社団法人障がい者アート協会
〒358-0026 埼玉県入間市小谷田656-2 グリーンコート101
FAX: 04-2962-1880
一般社団法人障がい者アート協会についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
【アートの輪】
アートの輪についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
絵画など「アート」は自己表現ができる趣味としてポピュラーなものであり、日々の楽しみとしている人も多いことでしょう。
しかしながら、障がいのある人の場合、そのような楽しみを共有する場になかなか恵まれないという現状があります。
今回紹介した「一般社団法人障がい者アート協会」の活動は、そのような方々の可能性を大きく広げてくれるでしょう。
障がい者アーティストの積極的な参加はもちろん、賛同する企業などを広く集めるためにFacebookやオフィシャルサイトを活用している点が印象的でした。
さらに、活動を趣味にとどめず、収入を得られるところまで見越している点は、障がい者の可能性を広げる役割も担っているという点で共感しました。
このような活動が増え、障がい者が社会参加できる機会が増えていくことを期待します!