2024年09月17日掲載
視覚障がい者に関するクエスチョン
Q:視覚に障がいのある人は、どうやって料理をするの?
A:視覚に障がいのある人も、便利グッズを使うなど工夫して料理を楽しんでいます。
弱視の人はコントラストがはっきりする黒いまな板、おたま、しゃもじなどを使います。
その他、ワンプッシュで一定量が出せる調味料ボトル、声で重さを知らせてくれる計量器なども便利です。
また、火を使わない調理家電を上手に使い、火加減は鍋や油の音の変化で判断しています。
最近では電気圧力鍋やオートクッカー(自動調理鍋)など、より便利な家電を好んで使う人も増えています。
そして、道具の場所や包丁の刃の向きを決め、整理整頓して怪我予防を心がけています。
Q:視覚障がい者が使用している白杖はすべて同じ長さなの?
A:白杖の長さは使用者の身長、腕の長さ、足の長さ、歩幅、歩く速さによって異なります。長めが好き、短めが好きなど、使う人の好みによっても変わってきます。種類も直杖、折畳み式、スライド式などさまざまです。
一般的には、地面から脇の下までの長さ、または身長マイナス40cmの長さが目安とされています。
そのため、成長期の子供の場合には、たびたび買い替えなければなりません。
Q:視覚障がい者は、触って区別できない容器の中身を間違ったりしないの?
A:缶詰やレトルト食品、お薬のシート、買い置きしてすぐに使わない歯磨き粉や洗剤など、においや触って判断できないものは、きちんと整理しないとわからなくなります。特に、口に入れる飲食品、お薬などは要注意!
見え方によってさまざまですが、弱視の人は太いマジックペンで大きく書いたり、色を変えるなど見やすくする工夫をします。全盲の人はシールを貼ったり、輪ゴムをかけたりすることで、同じ形の容器でも凹凸で中身を判別できるようにします。
最近では、スマートフォンのカメラをかざすだけでパッケージなどを音声で教えてくれる画像認識アプリを活用する人が増えています。
Q:盲導犬はどんなサポートをしてくれるの?
A:盲導犬は、視覚障がい者の目の代わりとなり、安全に歩行するための重要なパートナーです。街中の「障害物」「段差」「曲がり角」「横断歩道」など、歩く際のさまざまな危険を教えてくれます。
一方、目的地へ誘導したり、信号の色を判別して伝えることはできません。もし、道に迷っていたり、信号を待っている盲導犬ユーザを見かけたら、状況を教えてもらえると、盲導犬ユーザは助かります。
また、盲導犬は、介助犬、聴導犬と共に身体障害者補助犬法に基づいて認定されており、特別な訓練を受け、きちんと管理されています。補助犬ユーザが広範に活躍できるよう、受け入れにご理解をお願いします。
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Q:視覚障がい者は、缶ジュースと間違ってお酒を買ったりしないの?
A:アルコール飲料の缶の開け口の横には点字で「さけ」「おさけ」と表示されているので、清涼飲料水と間違えることはありません。
点字の表示がないものが清涼飲料水となりますね!
ただし、表示については各メーカによって異なります。
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Q:弱視の人に見やすい文字はあるの?
A:弱視の人の場合、大きくはっきりとした文字で、コントラストが明確だと見やすいです。
例えば、書体で言うと「ゴシック体」で、背景が黒色、文字が白色です。ただ、人それぞれ見え方は違うので書体や色の組み合わせによる見やすさはさまざまです。
ちなみに、デジタル化された書体として誰にでも見やすい「UDフォント」が広く利用されていますが最近ではより多様性を考えた「IDフォント」が開発され、利用されるようになりました。
これからも見やすい文字が増えるといいですね。
参考:IDフォント(インクルーシブデザインフォント)は高齢者や視覚障害者(弱視)にとって、より一層読みやすさに配慮した書体のことです。
Q:盲導犬はどのくらいの期間活躍するの?
A:だいたい2歳くらいで盲導犬となり10歳前後で引退するので、約8年くらいが現役期間と言われています。
犬の10歳は、人でいうと60歳前後です。
盲導犬として働いた後は、ボランティアに引き取られてペットとして余生を過ごします。
もし、視覚障がい者と一緒の盲導犬を見かけたら「お仕事中」です。
盲導犬が気をそらさないよう優しく見守ってくださいね。
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Q:歩行者に「青」になったことを知らせる音響式信号機は1日中鳴っているの?
A:多くは、8時から20時までの時間帯で音が鳴るように設定されています。これは近隣への配慮のためです。
しかし、安全に歩行できるよう時間帯を延長してほしいという視覚障がい者からの要望が多くあり最近では早朝や夜間にも鳴る信号機が増えています。
また、音の種類は鳥の鳴き声の擬音式と音楽のメロディ式の2つがあります。
ちなみに、「赤」のときは音がなりません。
まだまだ、音響式信号機の数は少ないので、視覚障がい者を見かけたら「青になりましたよ」など声をかけてみてくださいね。
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Q:視覚に障がいのある人は、ゴミの分別やゴミ出しはどうしているの?
A:ゴミの分別は、見え方によっても異なりますが、当時者自身が触ってできるものもあれば、ヘルパーさんや家族などにサポートしてもらうこともあります。
中でも弱視で視力がある人は自分で行っている人が多いです。
ゴミ出しは「ゴミ出しカレンダー」の内容を、あらかじめ確認して行っています。自治体によっては「ゴミ出しカレンダー」のアプリや、玄関前からゴミ収集所まで運んでくれる行政サービスを提供しています。
なお、ごみの分別・出し方は自治体によって異なりますので、お住いの市区町村のホームページを確認してください。
Q:視覚に障がいのある人はどうやって時間を確認するの?
A:文字盤を指で触る触読式腕時計、音声式腕時計、振動式腕時計などで確認しています。
触読式腕時計は、会議中に時間を確認していることをほかの人に気づかれないので重宝します!
音声読み上げ機能は、スマートフォンやスマートウォッチにも搭載されていて、利用している人は年々増えていますが、置時計を使っている弱視の人もいます。
表示の大きなアナログ時計、コントラストのはっきりしたデジタル時計であれば、確認できる人もいるのです!
Q:盲導犬は、信号を判断できるの?
A:犬は青っぽい色は見えやすく、赤はグレーに見え、黄と緑は区別ができません。
信号の「進め」や「止まれ」などは盲導犬が判断していると思われがちですが、実は違うのです。
盲導犬ユーザが車の音や周りの様子を頼りに判断し、安全を確認してから横断します。
信号を待っている盲導犬ユーザを見かけたら「信号は○○ですよ」と状況を教えてあげましょう。
当事者としてはありがたいです。
Q:視覚障がい者は、牛乳と他の紙パック飲料を区別できるの?
A:牛乳パックの上部には「切り欠き(注5)」が付いているため、
他の紙パック飲料と区別することができます。
また、切り欠きの反対側が開け口とわかるようになっています。
最近では、スマホのカメラ機能を使って書かれている文字を音声で読み上げてくれるアプリがあります。
これなら、他の似たようなパッケージ商品なども区別できそうですね。
(注5)中身が生乳100%の「種類別 牛乳」だけで、低脂肪牛乳など成分調整牛乳には付いていません。
Q:雨の日に白杖を使用している人を誘導するとき、傘はどうするの?
A:誘導のときは2人が近づくため、傘がぶつかってしまいます。
そのため、誘導者の使用する傘に一緒に入れてもらう人が多いです。ただ、どうしても雨や風の強さによっては、誘導する人が濡れてしまうことが多く、外出すること自体躊躇する人もいます。そんなときには、丈夫で軽い2人でも入れる「特大折りたたみ傘」などの便利グッズやレインコートを使う人もいます。
Q:点字ブロックの形にはどんな意味があるの?
A:点字ブロック(正式名称:視覚障害者誘導用ブロック)には、進行方向を示す「誘導ブロック(線状ブロック)」と危険な場所や誘導する施設などの位置を示す「警告ブロック(点状ブロック)」の2種類があります。
色は弱視の人が、見つけやすいよう黄色が使われています。
1965年、三宅精一氏によって考案され、1967年、岡山市内の交差点に世界で初めて敷設されました。
なんと、点字ブロックは日本発祥なのです!
Q:視覚障がい者は漫画本を読むの?
A:拡大読書器やルーペを使って読む弱視の人もいます。
また、書かれた文字を点字に訳す「点訳」や音声化する「音訳」を利用することでも漫画本を読むことができます。
音訳された本「録音図書」では、「絵」も音声で説明されていますが、訳した人の表現力と読者の想像力によって伝わり方は変わってきます。
「録音図書」によっては、ページめくり効果音などの設定があります。
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Q:部屋が暗くなったら全盲の視覚障がいの人でも明かりをつけるの?
A:明かりは必要なく消し忘れを防ぐためにつけない人がいます。
最近は、気軽にスマホアプリで明かりがついているかを確認できるようになり、一人暮らしの場合には防犯対策としてつける人もいます。
Q:カップラーメンにお湯を注ぐとき、視覚に障がいのある人はどうやって確認するの?
A: 視覚に障がいがある人は、視覚以外の感覚で確認している人が多いです。
例えば、お湯を注いでいる時間や容器の重さで確認したり、容器の外側を触って、温かくなっている部分でお湯がどこまで入っているのかを確認したりします。
中には、直接容器に指を入れて確認しながらお湯を注ぐ人もいますが、その場合はお湯を温めにして火傷しないように工夫しています。
Q:視覚に障がいがある人は、どのように買い物をしているの?
A: お店までは自分で行き、カウンターで店員さんに誘導をお願いする人、ガイドヘルパーのサービスを利用して行き帰りから買い物までサポートを受ける人などさまざまですが、見える人に誘導や商品説明をお願いすることが多いです。
その他、白杖を持って移動しているので、片手がふさがり大きなものを持ち帰るのが難しいということから、食材や日用品はネットスーパーや通販、小さな買い物のみドラッグストアやコンビニで行うという人もいます。ネットスーパーや通販であれば、時間をかけて商品を選ぶことができるからです。
複数のオンラインサイト、通信販売に登録している人も多いです。
Q:視覚障がいの人はみんな点字の読み書きができるの?
A: 視覚障がい者の中で点字を活用できる人の割合は低く、約1割といわれています。
中途で視覚障がいになる人の割合が高いことが、理由としてあげられています。
点字の習得は難しく、加齢や病気などで視覚障がいになった人の中には、指先の感覚が鈍くなり、挑戦しても挫折してあきらめてしまう人が多いようです。
最近では、日常生活に必要な情報をスマートフォンの読み上げ機能で音声で確認できるようになるなど便利になってきています。
Q:視覚障がいのある子どもは、どんなことをして遊んでいるのですか?
A: 視覚障がいのある子どもたちも外で元気に遊んでいます。
例えば、視覚支援学校ではブランコや鉄棒などで体を動かしたり、おにごっごやかくれんぼをして楽しんでいます。
そのときは、声を出したり、手をたたいたりすることで音を出して、見えないことをカバーします。
そして、弱視の子が全く見えない子のサポートをすることもあり、自然と子どもたち同士で助け合っているようです。
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Q:盲導犬と一緒にペットとして犬を飼うことはできるの?
A: 盲導犬は「身体障害者補助犬法」で定められ、訓練などを受けているため、ペットとは違います。
ペットの犬と一緒に飼えるかは盲導犬を育成している協会によって異なります。
公益財団法人日本盲導犬協会は、盲導犬を適切に管理していれば問題ないとしています。
なお盲導犬にも引退があり、引退後は新しい家庭でペット犬としてのんびりと余生を過ごすそうですよ。
Q:視覚に障がいのある人は、郵便物をどうやって確認しているの?
A: 視覚に障がいのある人は、印刷物を見て確認することが難しいです。
家族やヘルパーさんに見てもらったり、拡大読書器やルーペなどを利用することで確認しています。
その他、自治体などから届く封筒などには点字がついていたり、宅配物の不在票に切欠きがついているなど、触ってわかるようになっている場合もあります。
最近は、スマートフォンのアプリで、カメラで文字表示部分を撮影し、その内容を音声で確認できるものも増えてきています。
Q:義眼の人は、涙がでるの?
A: 義眼を利用していても涙はでます。
なぜなら、外傷や悪性腫瘍(がん)が原因で眼球を摘出しても、涙腺は上まぶたの内側にあるため、涙はそこを通って出てくるからです。
ちなみに、まばたきもできますし、花粉症にもなります。
Q:視覚障がいのある人と食事をするとき、どのようなサポートをしたらいいの?
A: 視覚障がいのある人は、テーブルの上のどこに料理が置いてあるかわからな いので説明してあげましょう。
そうすれば他の人の手を借りなくても食事を楽しむことができます。
例えば、「右側にコップ」「左側にお皿」など、位置関係を 把握できるような伝え方です。
また、お皿の中におかずがいくつかある場合、時計の文字盤に見立てて説明する 方法があります。
この方法を「クロックポジション」といい、「1時の方向にサ ラダ」「9時の方向にから揚げ」など、より具体的に説明できます。
なお方向は、隣同士で座っていればそのままですが、向かい合わせになったとき は、視覚障がいのある人から見た方向で説明してください。
例えば、海鮮丼の説明をするときに、3時の方向にわさびがあって、向かい側にいる人が自分の見たまま9時の方向にわさびがあると伝えてしまうと、わさびと は知らずにそのまま一口で食べてしまうということもあるかもしれません。
Q:視覚障がいの人は、どうやって信号を判断しているの?
A: 信号を渡るとき「音響式信号機(注4)」が設置されている場所では、青になった時、「とおりゃんせ」や「ピヨピヨ」、「カッコウ」などの音で知らせてくれます。
信号機が音響式でない場合は、周囲の人の動きや車の動く方向の音をたよりにしている人もいます。
また、小型送信機(シグナルエイド)を利用すれば、必要なときに必要な音響・音声案内を受けることができます。
その他、光を感じることができ、夜になり辺りが暗くなれば視覚で判断できるという人もいます。
(注4)音響式信号機は、自動的に音が鳴るタイプと、押しボタンを押さないと鳴らないタイプがあります。 しかし、深夜や早朝の時間帯は周辺住民への配慮で音が止まってしまいます。
Q:視覚に障がいのある人が、どうして眼鏡をかけているの?
A: 視覚に障がいのある人は全盲や弱視の人などさまざまですが、光が眩しいと感じる人もいて、遮光眼鏡(注3)という色のついたサングラスを使用しています。
それ以外にも、木の枝や人などにぶつかっってしまった際に目を保護するために眼鏡をかけている人もいます。
また、周囲の人に気づいてもらいやすくするためやファッションとしてかけている人もいます。
(注3)国から補装具として公的な補助を受けることができるメガネ。
Q:視覚に障がいのある人はカラオケをどうやって楽しんでいるの?
A: 画面上の歌詞を見ることができない人は、歌詞を覚えて歌う人が多いです。
点字が読める人は点字の歌詞カードやカラオケ店によっては「点字ディスプレイ」が用意されているので、それを利用して楽しんでいます。
そのほか、一緒に行った人に耳元で歌詞を読んでもらったり、最近は音声読み上げ機能のついたケータイで歌詞を聞いて歌う人もいます。
また、視覚障がいのある人は、カラオケの選曲をする際のタッチパネルリモコンの操作が難しいため、最近ではケータイ電話にリモコンアプリを入れている人も増えています。
Q:視覚に障がいのある人が歩くときに使う白い杖は、他の国でも同じなの?
A: この白い杖は、「白杖(はくじょう)」と言い、1914年にフランスで考案されました。
国際盲人連盟によって、「国際白杖の日」が制定され、全世界の視覚障がい者が白杖を使うようになってきています。しかし、発展途上の国々では、青竹や木を背丈に合わせて切って白杖として使っている場合もあり、国際ボランティアによって普及活動も続けられています。
日本では、1960年に制定された「道路交通法」で、見て安全を確認できない人は白杖を持つということが決められています。
白杖には、「周囲の状況や路面の変化などの情報を得ること」「視覚障がい者であることを知らせること」などの役割があります。
Q:視覚障がいのある人は選挙のとき、どのように投票しているの?
A: 見え方によって投票方法が違います。
例えば、投票用紙への自筆が難しい場合は、代理投票といって、代筆してもらうことができます。その際、投票所の係員2名が対応し、1人が代筆、1人が立会いを担当します。
他にも、点字投票といって、点字器(点字を打つ道具)を使って行う方法もあります。また、サインガイドという手書き用の枠を使うなど工夫することで、自筆で投票する人もいます。
Q:視覚障がいの人は「一目ぼれ」するの?
A: 一目惚れします!
見える、見えないに関係なく、一目惚れは人に限らず、モノや洋服など出会った瞬間「ビビビッ」と直感的に運命を感じて恋に落ちます。
生まれつき見えない人は、見て確認することができないため、「かわいい」「かっこいい」など見た目の判断はできませんが、視覚以外の感覚や雰囲気など一瞬で好きになることもあります。
Q:生まれつき全盲の人は夢を見るのですか?
A: 全盲の人も「夢」を見ます。
生まれつき見えない人は、音、香り、触覚、味覚と普段の生活で感じていることがそのまま夢に出てくる人が多いです。おいしい物を食べたり、懐かしい思い出の場所を歩いていたり、職場で上司に叱られたりという感覚です。
人によって夢も見え方が違いますが、もともと見えていた人は、風景など映像が見えるということがあるそうです。
Q:視覚障がいの人はどうやってメイクしているの?
A: 目が見えない・見えにくくてもメイクする人はいます。
身だしなみの一つですし、視覚障がい者向けにメイク教室も開催されています。
最近では、指を使ってアイシャドウやリップをつける「視覚障がい者向けメイク」が開発されました。
この方法は、直接指などで触るので視覚障がい者にとってわかりやすいです。
また、弱視の人の場合には、拡大読書器を使ってカメラを顔に向け、鏡の代わりに見てメイクするという人もいます。
Q:視覚障がいの人は、どうやって洋服を選んでいるの?
A: 見え方によって違います。
見て判断している人もいますし、触って形を確認してしまう場所を決めてる人もいます。
中には、点字やICタグ(音声で吹き込んでおけるもの)を使ったりしてる人もいます。
ネクタイなどは、毎日変えられるように順番に整理してしまう方法もあります。
Q:視覚障がいの人は、お金をどうやって判別して支払っているの?
A: 紙幣には点字がついていたり、大きさが違っていたりと、判別ができるようになっています。
コインの場合は、大きさと周りのギザギザがポイントです。100円、50円は周りがギザギザしているので、10円と5円との違いがわかります。
紙幣やコインの財布を別々にしたり、仕切りがあるサイフを使ったりと、自分でわかるように工夫しています。
最近だと、クレジットカードやパスモ・スイカなどの電子マネーを使う場合もあります。また、携帯電話のアプリ「言う吉くん(注2)」を使って紙幣を判別する方法もあります。
(注2)iPhone専用アプリ。
Q:視覚障がいの人は、トイレっていろいろな配置があるけど、外出したときに困らないの?
A: 一番困るのは、「流す」ボタンやレバーの位置とトイレットペーパーの位置です。
特に「流す」ボタンは、緊急ボタンと間違えて押してしまうことがあります。
事前に、便器の向き、トイレットペーパーの位置、流すボタンの位置などを教えてもらえると助かります。
また、公共施設やショッピングモールの多目的トイレでは「音声情報案内装置(注1)が設置されている場合があります。
(注1)多目的トイレなどに付いている音声案内装置。音声でボタンやトイレットペーパーの位置を教えてくれる。
Q:駅で白杖を持ってウロウロしている視覚障がい者を見かけましたが、どうしたらいいかがわかりませんでした。どのようなお手伝いをしたら良いですか?
A: まずはお声かけをしてください。「何かお困りでしょうか?」「何かお手伝いしましょうか?」などです。それに対して、本人が何かお願いをしてきた場合は、以下を参考にサポートをしてあげてください!
●サポートの仕方
- 肩や腕を貸す
- 視覚障がい者が案内する人より背が高い場合には肩、低い場合は腕がつかまりやすいです。
- 案内する人が視覚障がい者の一歩前を歩く
- 一歩先を歩いてもらうことで、何かがある場合に動きでわかるからです。
- 段差や階段など何か障害物があることや状況を伝えるく
- 階段などがある場合には、少し手前から「階段があります」と伝えるようにしてください。その際、上るのか下るのかということも重要になります。
事前に伝えてもらうことで心の準備ができるからです。
また、階段が終わることなど状況をつたえてもらうことで安心して移動ができるようになります。
- 階段などがある場合には、少し手前から「階段があります」と伝えるようにしてください。その際、上るのか下るのかということも重要になります。