初のメダル獲得を目指す!ウィルチェアーラグビー

写真:ボール奪い合う選手たち

昨年開催された「第8回ラグビーワールドカップイングランド大会」は、日本中を熱狂の渦に巻き込み、ラグビーは話題沸騰のスポーツです。
そのラグビーには、障がい者スポーツの「ウィルチェアーラグビー」があることをご存じですか?
2016年に開催されるリオデジャネイロパラリンピックの正式種目であり、日本代表は見事に出場権を獲得しています。なお、日本代表は現在世界ランキング3位(注)ですのでメダルを期待されている競技です。
今回は、ウィルチェアーラグビーについてご紹介します。 先日、戸田市で開催されたウィルチェアーラグビーフェスタへ行き、競技の様子やパラリンピックへかける思いについても伺ってきました。
ぜひ、ご覧ください!
(注)平成27年11月現在

ウィルチェアーラグビーとは?

写真:子供たちが投げられたボールを取り合ってる様子

ウィルチェアーラグビーは、四肢(手と足)に麻痺のある人が専用の車いすに乗って得点を競い合うチームスポーツです。
1977年にカナダで考案された競技ですが、車いす同士が 激しく衝突する様子からマーダーボール(殺人球技)と呼ばれていた歴史があります。
大きな特徴として、ラグビー競技のほか、バスケットボール、 バレーボール、アイスホッケー等の要素が組み合わされており、4人のチーム同士がバスケットボール用のコートを使用して競技を行います。
2000年のシドニーパラリンピックから正式種目になりました。

主な基本ルールについて

1チーム12人で編成され、同時に試合に出場できるのは4人。交代は自由にできます。競技時間は、1ピリオドが8分間で4ピリオド行われます。競技方法は、ボールを投げたり、転がしたり、ひざの上に乗せて運びますが、10秒間に一度はバスケットボールのようなドリブルするかパスをしないといけません。
また、タックル(相手の車いすに自分の車いすを衝突させたり引っかけたりすること)により相手の攻撃や防御を阻止することが認められています。
障がいの程度に応じて、選手には0.5点から3.5点までの持ち点があり、0.5刻みで7段階に分けられていますが、男性選手4人の合計持ち点が8点を超えてはいけないという決まりがあります。女性選手との混合チームではハンディが加算されます。

ウィルチェアーラグビー選手のクラス分けの例
持ち点 障害の程度 選手の体の主な動き
0.5 重い 上半身の筋力が低く、腹筋、背筋の体幹機能がない。車いすをこぐには頭を上下に揺らしながら前かがみになる。車いすの操作では手首から先が使えず、前腕を使う。手首の力が弱く、ボールのキャッチやパスが難しい。
2.0 中間 腕の力で車いすをこぐことが可能。どの方向にも車いすを操作することができる。体を乗り出すこともあり、弱いパスやキャッチもできる。
3.5 軽い 片手でどの位置でもドリブルができ、体幹機能がしっかりしていて、腰をひねってプレーできる。攻守にわたってコートを動き回り、ボール争いに積極的に絡む。

 

第2回戸田市ウィルチェアーラグビーフェスタの概要

  • 日時:2月13日(土)午前の部10時から12時 午後の部13時半から15時半
  • 場所:戸田市スポーツセンター
  • 主催:(一社)日本ウィルチェアーラグビー連盟、戸田市・戸田市教育委員会、公益財団法人戸田市分かスポーツ財団
  • 内容:ウィルチェアーラグビーデモンストレーション、参加者による体験、エキシビジョンゲーム

フェスタの体験内容

写真:子供が同じチームメイトにパスをしている様子

ウィルチェアーラグビーチームの「BLAST」と「RIZE」に所属する選手が、小中学生に競技用車いすの乗り方やパス回しを指導しました。
その後ミニゲームが行われ、参加者は不慣れながらも車いすを操作し楽しんでいました。
エキシビションゲームでは、ラグビーチームに所属する選手同士がぶつかり合うタックルや華麗なボール回しが披露され、参加者は、驚きの喚声と拍手で盛り上がっていました。

戸田市からのコメント

小中学生をターゲットにして、障がい者への理解や障がい者スポーツを広めようという目的があります。
事前に、ウィルチェアーラグビー連盟の方々が、市内の学校3校で講演していただいたこともあり、参加人数が増えました。
たくさんのボランティアの皆さんからもご協力いただき、3回4回と続けていけたらと思っています。 今後も障がい者スポーツの普及活動に力を入れて行く予定です。

(一社)日本ウィルチェアーラグビー連盟からのコメント

リオデジャネイロパラリンピックに向けて、4月から月1、2回のペースで強化合宿が実施されます。
前回の対戦でオーストラリアに勝ちましたが、まだまだオーストラリアのほうが力が上だと思ってます。
メダルを獲るためにはオーストラリア、カナダ、アメリカのライバル国に勝たないと難しく、なかなか簡単ではありません。
みなさん、応援よろしくお願いします。

日本代表アシスタントコーチからのコメント

写真:日本代表アシスタントコーチの試合風景

今回のイベントは2回目ということで、教育委員会の授業として取り組んでいただきました。
事前に3校、小中学校へ講演に回って啓発活動をしながら、最終的にこのイベントに集まれるようにしていこうと考えていました。
その結果、昨年より子供たちや保護者の方たちの人数も増えて良かったです。
5月には、千葉で「ジャパンパラ」という大会が開催されます。
まだ確定ではないですが、世界トップレベルのチームを呼んで試合をする予定です。
他にも2つほど遠征に行き、パラリンピックに備えます。 現地に行くだけでも選手にはかなりのストレスがかかると思いますが、メダルを現実的に狙えるところまで来ています。
「獲れるかもではなく、獲ります」という気持ちで結果を残したいと思います。

イラスト:編集後記

今回のフェスタで、実際にウィルチェアーラグビーのプレーしている様子を見ることができ、迫力あるスポーツだと感じました。
一般のラグビーに負けないくらい引き込まれるものがあります。参加していた小中学生が、慣れないながらも車いすに乗って、楽しそうにしているところが印象的でした。
身近なスポーツから、障がい者と触れ合い、障がい者スポーツを知る絶好の機会でした。
こうしたイベントから障がい者スポーツが広まっていくとうれしいです。
リオデジャネイロパラリンピックで、ぜひメダルを獲得してほしいと思います。

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