2016年04月05日掲載
2016年は、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催されることもあり、スポーツに関する話題で持ちきりです。
最近では、テレビなどで障がい者スポーツが取り上げられることも増え、少しずつですが、パラリンピックと言う言葉も広がりつつあるのではないでしょうか。
そのような中、パラリンピックスポーツを支援する「日本財団パラリンピックサポートセンター」(以下パラサポ)が立ち上がりました。
弊社で障がい者スポーツに励む編集部員が、取組みや活動内容について、伺いました。
2020年のパラリンピックへ向け、パラサポがスタート!
聞き手:今年は、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催されるため、それぞれの競技で出場に向けた選考が行われていますね。
まずは、こちらのセンターが設立されたきっかけから教えてください。
パラサポ::2020年に東京で開催されるパラリンピック競技大会の成功と、パラリンピックを通じて、障がいの有無にかかわらず、だれもがいきいきと過ごすことのできる社会の実現を目指し、日本財団の支援により平成27年5月に設立されました。
今回のパラサポの設立には、日本財団がこれまで長い間、国内外の障がい者支援や障がい者アート等の活動をしている団体を支援してきたという背景があります。
聞き手:障がい者スポーツにも、さまざまな競技がありますが、支援するスポーツなどに決まりはあるのですか?
パラサポ:当センターで支援するのは、パラリンピック競技が対象です。そして2020年のパラリンピックを一つの大きなきっかけとして、競技団体の活動がもっと活発になり、また自立した組織として2020年以降も継続して運営していけるような支援を行っています。
聞き手:パラリンピック競技だけになるのですね。競技数はどのくらいになるのでしょうか。
パラサポ:2016年のリオデジャネイロ大会、2018年の韓国・平昌での冬季大会、そして東京2020パラリンピックと3つの大会で行われる競技が対象ですので、30競技となりますね。競技団体ということでは、31団体です。
この仕組みは何かといいますと、例えば、陸上競技は現在は障がいに応じて3団体が、逆に、障がい者スキー連盟のように、競技団体は一つで競技が3つなどの場合があります。
聞き手:それでは、主な支援内容について教えてください。
パラサポ:事業には、競技団体の基盤整備、パラリンピックを通じたインクルーシブな社会の実現のための教育事業、パラスポーツの国際支援など7つの柱があります。
まず昨年11月の競技団体、関係団体との共同オフィス開設とともにスタートしたのが、パラリンピック競技団体の組織基盤強化と自立化のための支援です。
常駐のスタッフがいない、広報担当がいないなど人的な課題や、財務経理・ガバナンスの強化、透明化など組織としての強化が急務となっており、例えば常駐スタッフのための人件費の助成ですとか、WEBを中心とした広報マーケティングやガバナンス等の勉強会を開催などを行っています。
WEBセミナーでは、単に団体のWEBサイトを新しくするだけでなく、これをきっかけに自分たちの団体のビジョンは何か、だれに何をどう伝えていけばよいかを一緒に考え、整理し、団体の資産につながるようにプログラムが組まれています。
また、パラサポには経理および外国語支援のためのバックオフィス機能が設けられていて、競技団体のみなさんは、いつでも相談・支援を受けることができます。
東京2020パラリンピックが終わった後、2021年以降もしっかりと体力をつけ自立して運営できるようになることのサポートです。
聞き手:その他にはどのような活動をしていますか?
パラサポ:パラリンピックムーブメントを広げていくために、例えばWEBサイトを通じてパラスポーツ・選手の魅力や大会の様子などの情報発信を積極的に行っています。今年度は、学校・企業などへの体験会などの教育事業も展開していく予定ですので、どうぞ楽しみにしてください。
共生社会の実現へ向け「日本財団パラリンピックサポートセンター」(後半)