新潟駅から車で10分ほど日本海側に走った場所に、古い民家を利用した雑貨店があります。
ここで扱っている商品は福祉の世界で作られたものが中心で、「福祉と社会をつなぐ」という素敵なコンセプトのお店です。
静かな町並みに溶け込んだそのお店は、入口に小さな木札で店名が掲げられてあるだけで、注意していないと通り過ぎてしまうほど控えめで静かなたたずまいです。

古い民家の雑貨店「スイモン」

お店の名前は「スイモン」。店主の中嶋梨沙さんは2才になる娘さんの母親であり、子育てをしながら一人でお店を切り盛りしています。
昔ながらの引き戸をガラガラと開けてお店に入ると、中は古い家屋の雰囲気を残しながらも、大きな間口の入口と奥の引き戸から差し込む光で、決して暗い雰囲気ではありません。また、お店の奥にはラグマットが敷かれた一角があって、小さなお子さん連れの方でも休憩できるようになっています。

棚やテーブルに並べられた商品の多くは、福祉作業所などの授産所で作られたもの。
「福祉施設のモノづくりは独特で面白いなと感じています」と話す中嶋さんは、その理由を「施設で働いているメンバーの力や特性を生かすためにはどのような作り方をすれば良いかという“人ありき”の発想であったり、あるいは廃材などの“いまあるものをどう生かすか”から始まっているモノづくりが多いんです」と話してくださいました。
また、「そういった“商品に流れるストーリー”というものをお客様にお伝えし、福祉の奥深さや面白さ、楽しさを共有できたらいいなと思っています」とも話されていました。お店に並ぶ商品は、直接ご本人が商品の善し悪しを確かめてから仕入れているのだそうです。

他にも沖縄の商品がチラホラと並べられているのは、中嶋さんの故郷が沖縄だからこその品ぞろえ。授産所の商品と沖縄の商品。関連が薄いのに違和感なく並んでいるのは、どちらも中嶋さんがご自身の感性で選んだ商品だからかもしれません。
キャンドル、ブックカバー、バッグ、ラグマット、ジャムなど、商品の種類は様々。どの商品も大量生産されたものではなく、ひとつひとつ丹精を込めて作られたモノばかり。作り手の気持ちが込められた商品は、それだけでも惹きつけられるものがあるなと感じました。

福祉プロダクト・クラフトのお店「スイモン」
〒951-8065 新潟市中央区東堀通三番町471
【お問い合わせ】
営業日：水・木・金 11時～16時
    土     11時～18時
（注）仕入等により臨時休業の日もあります。ブログに案内が掲載されていますので、事前にご確認ください。
「スイモン」についてはこちら（新しいウィンドウが開きます）