世界のバリアフリー絵本展2015

写真:

幼い頃に絵本を読んで、その世界に引き込まれたり、自分なりに物語のイメージを膨らませた経験は誰にもあるかと思います。
絵本は誰もが手にし、夢を与えてくれるものであるはずですが、中には様々な障がいから本を楽しむことができない子どももいます。
そこで、障がいのある子どもも楽しむことのできる本、「バリアフリー絵本」があります。
現在開催中の「世界のバリアフリー絵本展2015」をご紹介します。

バリアフリー絵本とは

  • めくりやすく、持ちやすい
  • 点字や手話を取り入れている
  • 絵や色を多く取り入れている
  • 「ディスレクシア(難読症)」向けに行間を広くとっている
  • ユニバーサルフォントになっている

などといった特徴があります。 今回の展示会では、IBBY障害児図書資料センターの2015年度コレクションの中から、世界21カ国から選ばれた50冊が紹介されています。

世界のバリアフリー絵本展2015

写真:様子

会期:2016年8月16日(火)~9月4日(日)
会場:国際子ども図書館 レンガ棟3階 本の
   ミュージアム
所在地:〒110-0007 東京都台東区上野公園12-49
時間:9:30~17:00
休館:月曜日
連絡先:03-3827-2053(代表)
「世界のバリアフリー絵本展2015」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

3つのカテゴリーに分かれたコーナー

1.配慮(スペシャルアプローチ)
手話や絵文字が使われている本、点字付きなどの触って感じられる本、ディスレクシアの子どものための本を展示しているコーナー
2.共に(ユニバーサルアクセス)
一般の児童書の中から、障がいの有無に関係なく楽しめる本を集めたコーナー
3.理解(ポートレイト)
さまざまな障がいのある人が描かれている絵本や読み物のコーナー

作品の紹介(一部)

タイトル名:むし
発行国:日本
布でできている丸形の本で、文字はありません。昆虫モチーフのはっきりした色のコントラストやフェルトの肌触りが、視覚障がい児や発達障がい児の興味を引くことでしょう!

タイトル名:トイレ
発行国:フランス共和国
トイレをテーマに手で触って楽しめる仕掛け絵本です。視覚障がい児などにもわかりやすいよう工夫されています。

タイトル名:あなたはコウノトリ?それともキツツキ?
発行国:イラン・イスラム共和国
ページの折り返しを開くと動物が他の何かに変わります。鮮やかな色と模様を楽しめ、特に発達障がいの子どもたちに喜ばれます。

タイトル名:フレディと妖精
発行国:英国
主人公の願いを耳の聞こえにくい妖精が一生懸命叶えようとしますが、なかなかうまくいかないお話です。難聴者への理解を物語を通して学ぶ絵本です。

タイトル名:ディンディンとダンダン
発行国:中華人民共和国
ダウン症の兄弟が中国の小さな村で愛情深い祖母を含む家族と暮らす物語です。2016年国際アンデルセン賞を受賞した作家の作品です。

イラスト:編集後記

写真:館内の様子こぢんまりとした展示会は作品一つひとつが個性あふれるものでした。実際手に触れると、作品の感触や温かさが感じられます。
また、様々な障がいの特性が、楽しくなるように描かれています。
障がい児向けの絵本ですが、大人でも存分に楽しむことができますので、絵本を通して障がい者への理解が広がってほしいですね。

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