障がい者自身が障がい者の役を演じる世界へ-part1-

今回は、日本初の知的障がいのある子どもたちのタレント事務所へお邪魔しました。メディアで障がい者自身が障がい者の役を演じるというスタンスを目指し、レッスンなどの活動をしています。
子どもたちがいきいきとしている姿が印象的でした。レッスンの様子や、代表の国枝さんにインタビューした内容をお届けします!どうぞご覧ください!

ケイプランニング芸能部子どもSPクラスとは

概要

知的障がいのある子どもたちのタレント事務所です。 海外では既にメジャーとなっている”障がい者自身が障がい者の役を演じる”というスタンスを目指します。モデル・俳優・タレント・ミュージシャンなどを目指す子どもたちが多数所属しています。

活動の内容

写真:ダンスレッスンで振付を覚えている子ども達の様子事務所の中で、知的障がいの子どもたちを「スペシャルな子どもたち」と呼び、健常の子どもタレントと同様に、モデル・俳優・エキストラなどとして雑誌やドラマなどに出演しています。
最近では、2011年春にTBS系列で放映されたドラマ「生まれる。」でダウン症の子役として出演しました。

活動風景

今回、発表会に出演する子どもたちのレッスン風景を見学しました。
ちょうど、AKB48の曲「ヘビーローテーション」に合わせて振り付けを練習しているところでした。1時間ほど、踊り続けていましたが、笑いを交えながら、全員が楽しそうな表情で踊っていたのが印象的です。
先生も「障がい者」としてではなく、ひとりの子どもとして接していたと感じます。自分から進んで振り付けを覚えようと努力する姿が、すごく輝いて見えました。
ケイプランニング芸能部子どもSPクラスに所属している、メンバーの家族の方から事務所に入ったきっかけや、今後の夢についてコメントをいただきました。

石井貴浩さん

写真:スーツ姿の石井貴浩さん事務所に入ったのは「筆子・その愛、天使のピアノ」という映画に出演したことがきっかけです。その映画の、プロデューサーが国枝さんで、障がい者のタレント事務所を設立することを知り、障がい者のイメージを変えることにつながるのなら、いろいろなメディアに出演させて、より深く知ってもらいたいと思いました。
事務所に入って以降、今までは親の手助けが必要だったことも、同じ障がいのあるお友達同士で助け合いながら、できないことも頑張っていこう、という気持ちになってくれたことが一番うれしかったことです。
今後の夢は、障がい者が障がい者の役を演じることが当たり前という時代になり、その子どもなりの役割を果たせるようなメディアができたらいいなと思っています。

秋山史織さん

写真:半被姿で太鼓を叩いている秋山史織さん「筆子・その愛、天使のピアノ」の映画に出演したことが事務所へ入ったきっかけです。その際のプロデューサーが国枝さんで、ドラマで「障がい者役は障がい者自身が演じるのもいいだろう」と話を伺って決めました。
今まで歌うことに関して声が全くでなかったのですが、事務所に入って練習していくうちに声がでるようになりました。
音楽番組に興味を持ったり、歌手に興味を持ったり、いろいろなことに挑戦するようになってきたのは良かったことです。
何よりも事務所の方々が良い方ばかりで、その仲間に入りたいということもここへ来るエネルギーになっています。
将来は歌手になりたいという夢を持っています。

澤昌宏さん

写真:白シャツに蝶ネクタイ姿の澤昌宏さん「筆子・その愛、天使のピアノ」の映画に出演したことがきっかけで、国枝さんと知り合いました。 これから映画やメディアに出ていく障害のある子供たちが、より良い立場を保障してもらえるためのプロダクションができ、国枝さんから、「一緒に協力・参加してくれませんか」というようなお話をいただき、事務所へ入りました。子どもは歌を歌ったり、応援団をしたりすることが楽しいようです。
学校の勉強と違って、先生から支持を受けて行動し、集団生活ができるということは本人も楽しみながらいろいろな社会に関わることができていいのかなと思っています。 今後の夢は、明るく楽しく元気に、長い目でやっていってくれたらいいかなと思いますね。

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