2017年10月02日掲載
東京2020オリンピック競技で復活を遂げた「ソフトボール」、読者の中にはスポーツ観戦や競技として楽しんでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、障がい者スポーツである「車いすソフトボール」があることはあまり知られていないかと思います。
そこで今回は、「車いすソフトボール」についてご紹介します。
車いすソフトボールは、多くの競技人口を持つ野球とソフトボールをミックスさせたようなスポーツです。
ゆうゆうゆう編集部員が「埼玉A.S.ライオンズ(埼玉西武ライオンズ公認)」主催の体験会で実際に車いすソフトボールを体験してきました。
ぜひご覧ください。
車いすソフトボールとは
車いすソフトボールは、「車いすに乗りながら軟式野球使用球やソフトボールを用いて行う新しい野球」がコンセプトの1チーム10人で構成される車いす競技スポーツです。
性別や年齢、障がい者や健常者が分け隔てなく、誰もが同じフィールドで一緒に楽しむことができるのが特徴です。
アメリカでは、40年以上前から全米選手権(2014年からは「ワールドシリーズ」に名称変更)が行われ、世界に先駆けて車いすソフトボールを普及・発展していて、車いすソフトボールのチームは、80チームほどあり、人気のスポーツとなっています。
しかし、日本では歴史は浅く、2013年4月に日本車椅子ソフトボール協会が設立され数年しか経っていません。
【主な基本ルール】
基本ルールとして、様々な障がいのある選手にプレーの機会が与えられるように、持ち点制度が設けられています。
障がい程度に応じてクラス分けされていて、各選手の持ち点0点から3点と異なり、ゲームに参加している選手の合計10人の持ち点が21点を越えてはならないというルールが定められています。
フィールド
- 野外の場合は、車いすでも動きやすいように硬い平面に整地された場所を使用する。屋内の場合は、体育館、倉庫、駐車場を使用する。
用具
- 全員、足こぎが出来ないようフットプラットフォームのついた車いすを使用する。
- ボールは、軟式野球使用球(16インチ)を使用し、グラブは使用しない。
ルール
- 全打席1ストライク1ボールから開始する。
- 1チーム10人制で、内1名は、どこでも守ることができる(SFショートフィルダー)が存在する。
- 2ストライクの後からのファールは、アウトとみなす。
- 投手の手から球が離れ本塁に達するまでの間、地面から1.8mから3.6mのアーチを描かなければならない。
詳しいルールについてはこちら「一般社団法人日本車椅子ソフトボール協会」(新しいウィンドウが開きます)
埼玉A.S.ライオンズ(埼玉西武ライオンズ公認)から
「日本車椅子ソフトボール協会」が発足した頃、加盟チームはたったの2チームだけでしたが、現在では10チーム以上、競技人口は200人以上に年々増えています。
一般の皆さまにも車いすソフトボールを知っていただけるよう、競技の普及活動、周知を続けていきますので、ぜひ体験会や大会へご来場ください。心よりお待ちしております。
「埼玉A.S.ライオンズfacebook(埼玉西武ライオンズ公認)」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
一橋キャプテンからのコメント
車いすソフトボール?車いすに乗って野球出来るの?と誰しもが思うマイナースポーツですが、車いすに乗って「投げて、打って、走る」1度目にしたら度肝抜かれること間違いないスポーツです!
10月7日8日「中外製薬2017車椅子ソフトボール大会in東京」が開催決定し大会には、アメリカ代表チームが来日!本場アメリカのパワーとスピードを間近に見られるチャンスです!
「中外製薬2017車椅子ソフトボール大会in東京」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
大会期間中には体験会も実施しますので、是非車いすソフトボールを体験して下さい。
堀江監督からのコメント
埼玉西武ライオンズの公認チームとして誕生して3年になります。なかなか練習環境が整わないですが、東京や神奈川のチームと一緒に練習をしています。興味のある方はぜひ参加してください。
練習予定は、埼玉A.S.ライオンズfacebookで更新しています。
これからも激しく、雄々しく、美しく、車いすソフトボールを全力でプレーします。
今回、ゆうゆうゆう編集部員が「埼玉A.S.ライオンズ(埼玉西武ライオンズ公認)」主催の体験会で実際に車いすソフトボールを体験しました。
当日はあいにくの雨模様でしたが、子供たちは面白い遊び道具の一つとしてすぐに車いす操作に慣れて、ソフトボールを楽しんでいたのが印象的でした。そこには、障がいに対するバリアは微塵も感じられませんでした。大人も興味津々で、体験会はあまりの人気で、競技用の車いすに乗ることができませんでした。
しかし、体験してみて想像以上にハードなスポーツでしたが、たくさんの人たちと一緒にスポーツの楽しさを共有できるのは魅力でした。
また、先月行われた「第3回ライオンズカップ」では、今回取材にした埼玉A.S.ライオンズがみごと3連覇を果たしました!
いつの日かパラリンピックの正式競技になるよう期待しています。