暦の上では「立春」を過ぎましたが、まだまだ寒い日が続いています。
休日には、家の中で家族や友人とゲームなどをして過ごすという方も多いのではないでしょうか。
しかし、ゲームによっては、視覚障がい者が参加できない場合もあります。
そこで今回、視覚障がい者が健常者と対等に遊べるボードゲームで株式会社ギフトボックスの「Megateh(めがて:目我天)」をご紹介します。
このゲームを実際に視覚障がいのある編集部員が体験し、その模様をお届けします。
ぜひ、ご覧ください。
Megateh(めがて:目我天)とは
Megateh(めがて:目我天)」は視覚と同等に触覚を使ってプレイできる誰もが一緒に楽しめるボードゲームです。
縦4マス横4マスの合計16マスに1マスずつ駒を配置して行き、縦・横・斜め、いずれかに特定のグループを作ることが目的です。
駒の種類は、「平面駒」「穴開き駒」「2つを合わせたリバーシブル駒」の3つ。「触覚」で簡単に判別することができるので、視覚に障がいがあってもバリアになりません。
また、ボードの1マス1マスにある穴の深さは、駒を正しく配置しなければ固定されないようにデザインされています。
プレイできる人数は、2人から6人までとなっています。
ゆうゆうゆう編集部員が感じたPoint!
今回は、5人でプレイしました。
視覚障がい者3人(全盲1人、弱視2人)、肢体不自由2人(車いすユーザ、うち1人は物を握る力が無い)。
勝ち上がり方のバリエーションが多様!
勝ち上がるパターンは複数あり、チャンスを逃さないことが決めてです。 勝利の条件は、以下の3つです。
- 駒の種類に関係なく、縦横斜めに1段2段3段の階段状に並べる
- 駒の種類に関係なく、縦横斜めに同じ高さで4マス並べる
- 駒の高さに関係なく、縦横斜めに表面が同じ種類の駒で4マス並べる
次の人に勝ち上がらせないことが大事!
このゲームでは、順番が回ってきた状況でチャンスがない場合は、勝ち上がることができません。
その場合は、次の人にチャンスを与えないように駒を配置しましょう。
「高さ」が落とし穴!!?
このゲームの勝利の条件として、「駒を3段の階段になるようにならべる」というものあります。
不用意に「2段目」を作ってしまうと、次の人にチャンスを与えてしまいます。
体験者からのコメント(視覚障がい)
ルールは簡単に理解することができます。
一つ心配だったのは、本当に「勝負がつく」のかどうかということでした。
結果は取り越し苦労。プレイヤー5人で約1時間の間に、4回のゲームができました。
私は、段差を作ってしまい、次の人に2度勝たせてしまいました(笑)。
3種類の駒の区別は、触って簡単にできるため、ゲームにおいての不利は感じませんでした。
また、自分の順番が回ってきてからボードの状況を確認して駒を配置すれば良いので、途中経過を把握しておく必要も特にないようです。
このようなことから、視覚に障がいがあっても、晴眼者(注)と対等に勝負することができます!
逆に負けるととても悔しいゲームでもあります。
(注)視覚に障がいのない人のこと
会社情報
株式会社ギフトボックス
東京都西多摩郡奥多摩町川井558-1
株式会社ギフトボックス についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
参考:詳細なルールはこちら
http://www.logygames.com/megateh/(新しいウィンドウが開きます)
「Megateh(めがて:目我天)」は、視覚障がい者だけのために考案されたというものではなく誰もが対等に楽しめるゲームとして誕生しました。
対等だからこそ味わえる、駒がそろったときの喜びと、そろえられたときの悔しさのギャップ
実際に体験してみないと分かりません。
また、このゲームには、コミュニケーション能力や、集中力・注意力を高める効果があるのではないかとも感じました。
今回は、5人でゲームを進めましたが、
「1対1の真剣勝負をしたらどのようになるのか」などと、様々なアレンジにも期待できそうです。
このように、すべての人が同じ条件で楽しめるゲームが増えるとうれしいですね。