みんなが使いやすいフィッティングルームのある有楽町マルイ

4月の新生活に向けて、皆さんの中にはスーツを新調しようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、スーツを新調したくても、さまざまな障がいを理由に試着などを始めから諦めている方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回ご紹介するのは有楽町マルイの「みんなのフィッティングルーム」です。
オーダーメイドのスーツ店の中にあるフィッティングルームで、お客さまの細かなニーズに応えた工夫が満載!
車いすユーザの編集部員がお店に行き、お話を伺ってきました。

写真:車いすユーザの編集部員がフィッティングルームの台に乗り移っている様子

「店舗情報」

所在地:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目7−1 有楽町マルイ7F
店舗名:みんなのオーダー by VISARUNO
営業時間:11時から21時(日・祝は10時半から20時半)
TEL:03-6738-3615(直通)
「みんなのオーダー by VISARUNO」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

みんなの声をヒントに作ったフィッティングルーム

写真:5パターンのスーツを着たマネキン 2017年「みんなのフィッティングルーム」のコンセプトづくりは、LGBT等の方たちの悩みをショップマネージャーの須藤さんが聞いたことがきっかけでした。
例えば、スーツの生地の好みが男女によって違ったり、試着場所に困ったり、体格のコンプレックスなど悩みはさまざまだったのです。それなら、「性別すらデザインの一部にしてしまえ!」と思うようになりました。
それからしばらくしたある日、須藤さんは車いすユーザのお客さまを接客しました。そのお客さまは、車いすに乗ったまま狭いフィッティングルームのあちこちに体をぶつけながら非常に動きづらそうに試着をしていたのです。須藤さんは、どうしたらいいのかわからずいたところ「いつもこんな感じなんで、大丈夫ですよ。僕らが動きやすく使えるのはトイレぐらいだから…。」と言われました。それを聞き「なんでダイバーシティのフロント企業をめざすマルイが、こんな声を見過ごしているんだ!」と、悔しく思ったのです。
「みんなが使いやすいフィッティングルームを作りたい!」と一念発起し、リアルな声を集めるために、障がい当事者に会いにさまざまな場所を訪れました。そして、約1年かけてみんなが使いやすいフィッティングルームを完成させました。

ポイント1

オーダーメイドで細やかな要望に応える!

写真:棚に並んださまざまな生地やスーツ類

背の高さや肩幅、生地選びに至るまで自由にオーダーメイドできるから安心です。年齢、性別、体格など、気にすることなく思い通りにオーダーできます。ファッションが持つドキドキ!ワクワク!を再発見できます。

ポイント2

広さが一般的なフィッティングルームの約3倍!

写真:棚に並んださまざまな生地やスーツ類

車いすやベビーカーでも無理なく出入りでき、ゆったり試着をすることができます。スタッフの方に了解を得れば、介助者や友達同士、ご家族連れなどの複数人で利用することができます。カーテンで仕切ることもできるため、着替えてすぐ感想を言い合えるファッションショーもできます。

ポイント3

太陽と月をイメージした2つのフィッティングルーム!

写真:左が太陽をイメージした部屋、右が月をイメージした部屋

フィッティングルームのデザインは、明るいホテルの中庭をイメージした「太陽」と、落ち着いた雰囲気をイメージさせる「月」の2つがあります。
カジュアル用やビジネス用など、仕立てるスーツやその時の気分に合わせてフィッティングルームを選べます。

ポイント4

照明や呼び出しボタンなど細かなアイテムがすごい!

写真:リモコンボタンと、筆談ボードと、明るさを調整できるスイッチ

部屋の中にある照明は、弱視の人が見やすいよう明るさや色を調整することができるすぐれモノ。発話障がいのある人も気軽に店員を呼べる呼び出しボタンは、点字もついているリモコン式です。筆談ボードもあり、聴覚や発話障がいのある方でも安心してコミュニケーションがとれます

須藤様からのコメント

写真:翻訳機と筆談ボードを使用して実際に会話している様子 このフィッティングルームは、敢えて皆さまの100点を目指しませんでした。
なぜかというと、利用しやすい部分と利用しにくい部分、重なるところがあるはずだからです。つまり、誰かの100点を目指すと、誰かにとっては0点になる可能性があるので70点を目指し作りました。70点からスタートさせれば、徐々に100点に近づけるのではないかなという発想だったのです。
例えば、私が持っているこのAI自動翻訳機は、48か国語翻訳してくれます。外国人のお客さまをターゲットにしていると思われますが、実は話した言葉をテキスト化することもできます。音声も同時に出るため聴覚や発話に障がいのある人にも役立っています。一人が翻訳機を使い、もう一人が筆談ボードを使えば、タイムラグがなくなります!
このように、便利なアイテムを利用することでより多くの方の接客が可能になるだけではなく、お客さまのストレスも軽減します。
今の世の中、物を売ることを前提としない時代かもしれません。結果スーツが売れたら、めでたしめでたし…のほうが面白いじゃないですか。
お店としては売り場面積は減りましたが、お陰さまで売り上げは維持しています。
これからも皆さまと繋がりを作って、そこから更に一人でも多くの人がマルイのファンになっていただけるように努力してまいります。

イラスト:編集後記

丸井グループが目指すのは、すべての人が「しあわせ」を感じられる場となることです。その「しあわせ」という価値観を社会全体に広めていくためには、さまざまな人たちを巻き込み、共に創っていくことが必要だと考えているそうです。
今回ご紹介した「みんなのフィッティングルーム」は、まさにその象徴の一つかもしれません。
売り場に立つ販売員の多くは、接客サービスの向上として「サービス介助研修」や「ユニバーサルマナー検定」を社内で行い、誰もが買い物を楽しめる環境づくりに取り組んでいます。
このような取り組みは、今後接客業のスタンダードになっていくかもしれませんね。

写真:5パターンのスーツを着たマネキンをバックに、編集部員と須藤ショップマネージャーと広報の方の集合写真

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