2020年08月18日掲載
今年の夏はコロナ禍で旅行や帰省の計画を変更し、自宅で過ごされている方も多いのではないでしょうか。
そのような中、今回は、お家の中で家族や友達と一緒に楽しめる株式会社ギフトボックスのテーブルゲーム「手触りの駒 Tac-Tile Choss(ちょす)」をご紹介します。
このゲームは、視覚に障がいがあっても晴眼者(注)と一緒にプレイすることができるようデザインされています。
視覚障がいのある編集部員が実際に体験してみました!
その模様をお届けしますので、ぜひ、ご覧ください。
(注)視覚に障がいのない人のこと
「手触りの駒 Tac-Tile Choss(ちょす)」とは
「手触りの駒 Tac-Tile Choss(ちょす)」は視覚を使わなくても触覚を使って誰もが楽しめるテーブルゲームです。
例えるなら、麻雀(マージャン)、トランプのポーカーの「簡易版」などでしょうか。
使用する駒は25個。3形4色×2で構成されています。形は円・四角・フラワー、色は白・黒・ピンク・ブルーとなっています。
※「エンジェル駒」というジョーカーのような駒が1個入っています。勝敗の鍵になるかもしれません!!
形・色、さらには形と色の両方を複数(2ペア・3ペア)そろえることで得点を競うゲームで、手持ち駒1人3個からゲーム開始。
中央に置いてある駒を1個ずつ順番に拾っていき、最大4個までキープすることができます。そして、駒が5個になった時点で、ペアになった駒を1ペア以上出さなければなりません。
「駒が5個になったけれど1ペアもできていない…。」ということはありません。5個になった時点で何かしらのペアができるように工夫されています!
もちろん、ペアは4個の時点で出してもOK。ここは頭の使いどころです。
得点の高いペアを多く作って、最終的な合計点が高い人が勝ちとなります。
また、駒の形や色は、「触覚」で簡単に区別できるようにデザインされているので、視覚に障がいがあってもバリアになりません。
ゆうゆうゆう編集部員が感じたPoint!
今回は、このゲームの制作者である山本さんを含め、視覚障がい者2人(全盲1人、弱視1人)、肢体不自由者1人(車いすユーザ)の4人でプレイをしました。
勝負は最後までわからない-ラストターンで大逆転も!!
このゲームでは、できるだけ得点の高いペアを作っていって、最終的な合計点を競います。
もしペアの総得点が高くても…、実はペアにできずに手持ちに残った駒はマイナス点になってしまいます。
駒の数がちょうど良い!!
駒の数は25個。ゲーム開始時に手持ちには3個、例えば4人でプレイする場合、1ゲームは3から4ターンで終了するので、長期戦になることはありません。
情報量がハンディとなりがちな視覚障がい者はもちろん、どなたでも気軽に楽しむことができます!
エンジェル駒がカギに!?
エンジェル駒は、どの駒としても利用できる一方、最後まで持っているとマイナス10点になってしまいます。
使い方によっては得点に大きな影響が…。
体験者からのコメント
【視覚障がい・全盲】
ルール説明だけでは複雑そうな印象でしたが、実際にやってみると想像よりずっとシンプルで、2から3ゲーム体験するとほとんど理解することができました。
何よりうれしかったのは、駒の種類もそれほど多くなく、触ってわかりやすい印もあるので、晴眼者とのハンディをほとんど感じなかったことです。
ある程度慣れてくると、自分の持ち駒などから他のプレーヤーがどんな駒を持っているかが少しわかるようになってくるので、心理戦の要素もあり奥深いゲームだなと感じました。
駒自体の手触りもよく、いろいろなゲームへも応用できるということで、子供も大人も楽しめるアイテムになるのではないでしょうか!
【視覚障がい・弱視】
ルールはシンプルで、教えてもらいながら進めればすぐに理解できました。
特にこのゲームで驚かされたのは総得点のバリエーションの多さ!
記憶が定かならば、当日、全体での最高は「31点」。私は「マイナス点」も記録しました。「0点」というのもあったような。
一方、相手の出した駒が見えないことから、残りの駒に何があるかを聞きながらゲームを進めていく必要があると感じました。
次回は得点表に記入しながら真剣勝負をしたいと思います!
会社情報
会社名:株式会社ギフトボックス
所在地:〒198-0102 東京都西多摩郡奥多摩町川井558-1
TEL:0428-85-2070
『株式会社ギフトボックス』についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
「手触りの駒 Tac-Tile Choss(ちょす)」は、視覚障がい者が誰とでもいっしょに楽しめるテーブルゲームとして考案されました。
視覚を使わなくても楽しめるようにデザインされているということもあって、駒の数は多すぎず、1ゲームに費やす時間も長くはありません。
ところが実際にプレイしてみると、思った以上に奥深かったです。一つのちょっとした判断で得点が大きく動き、勝敗が左右されます。
また、数ゲーム行うと、必ずと言っていいほど、絶好のチャンス・どうにもならないピンチが訪れるため勝負は障がいの有無・種別にあまり依存しないでしょう。
このようにすべての人が同じ条件で楽しめるゲームが増えることを期待しています。