Speedoの車いすユーザ向けバックパックとウィーラーバッグ

車いすユーザの方の中には、車いすを操作するときに両手、もしくは片手がふさがってしまうため、たくさんの荷物を運ぶことができずに困ったという経験があるという方も多いのではないでしょうか。
なぜなら、車いすを操作するために両手か片手がふさがってしまうため、一度にたくさんの荷物を運ぶのは難しいからです。
今回ご紹介する株式会社ゴールドウインが展開するスイムウエアブランドSpeedo(スピード)のウィルチェアバックパックとウィルチェアウィーラーバッグは、そんな車いすユーザのために考えられた商品です。
どんな特徴があるのか、車いすユーザの編集部員が実際に使用してみての感想も交えてお伝えします。

写真:車いすユーザの編集部員が車いすにバックパックを装着して自走し、ウィーラーバッグからは水泳用のマイクロセームタオルを取り出している

車いすユーザ向けに考えられた大きなバッグ

車いすユーザが荷物を運ぶときは、車いすの後ろにあるグリップに引っ掛けるか、膝の上に置いて移動することが多いです。しかし、ちょっとした段差や傾斜があると、その衝撃や傾きに耐えられず荷物を落としてしまうことも珍しくありません。
また、タイヤに荷物がこすれてしまったり、重い荷物のとき重心が後ろに傾き倒れそうになったりするなどの不便さを感じています。このSpeedo(スピード)のウィルチェアバックパックとウィルチェアウィーラーバッグは、車いすユーザ一人でもたくさんの荷物を運べるようにデザインされています。

商品概要

【ウィルチェアバックパック】

    写真:ウィルチェアバックパックの前面と背面
  • サイズ:縦53㎝×横34㎝×幅18㎝
  • ポリエステル100%
  • 重さ:約1.2㎏
  • 容量:約30リットル
  • 色:黒

【ウィルチェアウィーラーバッグ】

    写真:ウィルチェアウィーラーバッグの持ち手を伸ばした前面と、持ち手をしまった背面
  • サイズ:縦61㎝×横36㎝×幅24㎝
  • ポリエステル100%
  • 重さ:約3.8㎏
  • 容量:約45リットル
  • 色:黒

(注)車いすに装着時、装着ベルトにあまりが生じた場合は、ベルトの巻き込みになどの恐れがあるので必ず安全な部分に固定をしてから使用してください。
なお、装着ベルトが取り付けられない車いすには装着できません。

「ウィルチェアバックパック説明動画」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
「ウィルチェアウィーラーバッグ説明動画」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

会社情報

会社名:株式会社ゴールドウイン
所在地:〒150-8517 東京都渋谷区松濤2-20-6
TEL:0120-307-560(カスタマーサービスセンター)
主要商品:スポーツ用品の製造および販売
「Speedo」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

ウィルチェアバックパックとウィルチェアウィーラーバッグの特徴

ポイント1

用途に合わせて選べるバッグ!

写真:車いすユーザの編集部員がバッグを背負っている、バックパックを装着した車いす、ウィーラーバッグを装着した車いす

バックパックは背負うか、専用接続ベルトをグリップにひっかけるように装着できます。
ウィーラーバッグも両側のグリップに専用接続ベルトをひっかけるように装着できます。バッグの下部に360度回転する4つのキャスターが付いてるので、重い荷物でも楽に移動ができます。

ポイント2

車いすユーザが自分で簡単に取り付けられる!

写真:バックパックとウィーラーバッグを装着しているアップとバックルのアップ

どちらも車いすの後ろにある両側のグリップに専用接続ベルトをひっかけるよに装着できます。専用接続ベルトのバックルはマグネット仕様なので、手に麻痺がある方や指の欠損がある方でも比較的装着しやすいデザインです。車いすに乗ったまま装着できるので、楽ちんです。

ポイント3

たくさんの荷物が収納できる!

写真:バックパックとウィーラーバッグのファスナーを開けた状態

写真:ウィーラーバッグを引いて歩いている編集部員 車いすに装着すれば両手もふさがらず、一度にたくさんの荷物を運ぶことができます。
どんな場所にも使いたくなるスタイリッシュなデザインは、車いすユーザに限らず利用できます。
使う人を選ばないから、誰もが使いたくなるはず!

ポイント4

きめ細かい設計とうれしい装備!

写真:手に麻痺が残る編集部員がファスナーを開けている、上部ポケット内部のキークリップ、ベルト収納ポケットのアップ

手に麻痺がある方や指の欠損がある方でも、全ファスナーにリング状の持ち手が付いているので開閉しやすいデザインです。ウィルチェアバックパックの上部ポケット内部には、取り出しやすいキークリップが装備!
ベルトが不要であれば、ベルト収納ポケットに入れておくこともできます。

実際に使ってみた車いすユーザ(脊髄損傷)の編集部員感想

車いすユーザの私は「こんなバッグがあればいいのに…」と、ずっと思っていました。
ウィルチェアバックパックは、水泳が趣味の私にとって、プールに泳ぎに行くときの普段使いとして利用できそうだと感じました。
ウィルチェアウィーラーバッグは、私の車いすの背もたれが低く、グリップも小さかったため上手く取り付けることができませんでした。使用する前に、車いすの背もたれの高さをきちんと確認しておくべきでした(笑)。
背もたれが地面より75㎝以上で、一般的な上に出るタイプのグリップが付いている車いすがベストだと思います!イラスト:車いすに乗った男性、ポイントとなるグリップと地面からの高さを表している
また、手に麻痺がある方や指の欠損のある方は、普段から専用接続ベルトのバックルを合わせておくとよいと思います。なぜなら、車いすに装着したいと思ったとき、すぐにグリップに取り付けることができるからです。
段差や坂道では、バッグのキャスターが浮いてしまうとそれを直す必要があるため、できるだけ平坦なところで利用するのがいいと思います。

ご担当者からのコメント

写真:Speedoのロゴ「バックパック」「ウィーラーバッグ」は、車いす生活者のニーズに応えたバックでありながら、健常者にとっても使い勝手の良い機能を実現させ、「障がい者と健常者の共生社会」の実現の入り口になればと思い、制作しました。
普段障がい者との接点がない方でも、この道具を通して障がい者の目線から見た世界を少しでも知ってもらえたらとの思いも込められています。
「モノづくり」から「販売」までを一連で行っている会社だからこそ、ユーザーの声を聞いて、少しでもその要望に応えることができるアイテムをこれからも制作していきたいと思っています。
様々な方からの意見を反映させ、試行錯誤して制作した誰にでも使用できるバックをぜひ試してみてください!

イラスト:編集後記

車いすユーザは、たくさんの荷物を運ぶとき何度も同じ場所を移動しなければならず、体力的にも精神的にもストレスを感じる方が多いと思います。今回ご紹介した2つのバッグは収納性や機能性に優れていて、見た目もスタイリッシュで飽きないデザインです。
車いすユーザに限らず、幅広い人たちにも使って欲しいとSpeedoが構想から約3年をかけて誕生しました。
誰にでも使いやすいデザインと装備なので、普段使いからレジャーまでさまざまな場面での活躍が期待できる商品です。

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