読者の皆さんは、東京ドームが国内初の屋根付きの球場だということはご存じでしょうか?1988年に開場して以来、野球以外にもサーカスやコンサート、ボクシングやプロレスなどを開催してきました。
東京ドームのある、東京ドームシティには遊園地をはじめ、ホテルや商業施設、温浴施設など子どもから大人まで一日楽しむことができる施設がたくさんあります。
今回は、車いすユーザのゆうゆうゆう編集部員が駅からのバリアフリールートのチェックや、車いす席からの野球観戦をしてきました。ぜひ、ご覧ください。
最寄り駅からのアクセス方法
今回、車いすユーザの編集部員が3つの駅から東京ドームまでのバリアフリー状況をチェックしてきました。
当日はドームの周りにあるさまざまな飲食店やショップなどもチェックしたかったため、ホームページで紹介されている正式なルートとは異なるルートでご紹介します。
東京ドームシティ内は身障者用トイレや休憩箇所が完備されているため、車いすユーザもとても利用しやすくなっています。
<JR「水道橋駅」東口(エレベータあり)>
東口を出ると東京ドームが目の前に見え、道幅も広くアクセスしやすいです。
信号を渡った先にあるMEETS PORTのエレベータに乗り、3階まで昇ると、東京ドームの正面まで段差などの障害物はありません。
<都営地下鉄三田線「水道橋駅」A2出口(エレベータあり)>
A2出口を出ると、すぐ目の前にMEETS PORTが見えます。そのエレベータで3階まで昇り、東京ドームに向かうことができます。
都営地下鉄三田線の場合は、信号を渡る必要もなく今回のルートでは一番アクセスが良かったです。
<東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」4b番出口(スロープあり)>
駅のスロープを下り、途中道が少し狭いですが、歩道橋を渡りラクーアまで向かいます。ラクーア内のエレベータで2階まで昇り、陸橋を渡りきると左手にスロープがあります。
東京ドームを右手に22番ゲート近くまで行くと、後楽園ホールビルの向かいに「バリアフリーエレベータ」があり、1階まで降りると、関係者入口が見えます。
今回ご紹介した3ルートとも、最終的には、後楽園ホールビルの向かいにある「バリアフリーエレベータ」を使用し、1階まで降りる必要があります。
車いすユーザが東京ドームに入る際は、関係者入口を利用します。
詳しくは下記のアクセスマップをご覧ください。
東京ドーム内のバリアフリー状況
関係者入口にて消毒、検温を済ませるとエレベータまで案内されます。
車いすユーザ2人、介助者2人が乗っても余裕のある大きなエレベータでした。
エレベータから車いす席までの導線は道幅も広く、問題なく走行できますが試合前や終了後は混むので注意が必要です。
車いす席は内野30席(一塁側15席、三塁側15席)あります。チケット購入時に一・三塁側どちらかの希望は可能ですが、座席指定はすることができません。介助者も車いすユーザ一人につき、2人まで可能です。こちらについてもチケット購入時に指定する必要があります。詳しくは、公式HPの「よくあるご質問(注1)」をご覧ください。
身障者用トイレは一塁側に6個、三塁側に5個と計11個設置されており、安心して観戦できます。
また、東京ドーム内は2022年に完全キャッシュレス化(注2)しました。
コンコースの売店やビールなどの売り子さん、自動販売機などを利用する際は、クレジットカードや電子マネー、交通系ICやスマホ決済を準備する必要があります。
球場内にもチャージをする場所がありますが、混雑することもあるため事前にチャージしていくことをおすすめします。
(注1)よくあるご質問についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
(注2)各種キャッシュレス決済についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
車いすユーザ(電動アシスト)の感想
車いすユーザの私は、各駅から目的地までのルートを確認しましたが、どの駅も出口から東京ドーム敷地内まで坂道がなく、移動による疲れを感じることなく到着することができました。
そして東京ドームシティ内に入ってからもスロープやエレベータがいたるところにあるので、どこへ行くにも遠回りのない円滑な移動ができました。
また、東京ドーム内には身障者用トイレが複数あるため、待たされることなく使用することができます。理解のある空間だと思いました。
施設担当者からのコメント
2022年、東京ドームは「ジャイアンツの世界を五感で、存分にお楽しみいただく、新しい観戦体験」をご提供できるスタジアムへと生まれ変わることをテーマに、過去最大のリニューアルとDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施いたしました。
なかでも、車いすエリアは22席分から30席分に増やし、グラウンドが見渡せる両翼寄りに移設。付添者用の座席は、ジャイアンツのロゴが入ったオリジナル背面で、クッション性能も向上した座席にリニューアルし、安心・安全でより快適にご観戦いただける環境づくりに取り組んで参りました。
今後は、新たに開設したSNS(Twitter・Instagram)などを通じて、施設面だけでなく、ボールボーイやグラウンドメンテナンスなど「東京ドームを支える人」にもフォーカスした情報発信をすることで、コンテンツに拠らないスタジアムファンを増やしていきたいと考えています。
東京ドームのInstagramについてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
東京ドームのFacebookについてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
今回の東京ドーム内のバリアフリー状況(車いす席・キャッシュレス・トイレ)については、プロ野球試合観戦時の情報です。他のイベントの場合は都度確認されることをおすすめします。
また、東京ドームシティは障がいによっては利用するのが難しい場合もありますが、多くの娯楽施設があり、試合観戦以外でも楽しむことができます。
ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。