協賛企業各社
障がい者雇用などの取り組み
NTTテクノクロス(株)

仕事の間口をいっそう開き、障がい者の採用を進める

NTTテクノクロス(株)は、平成29年4月に
NTTソフトウェア(株)とNTTアイティ(株)が合併して誕生した会社です。
合併以前から障がい者雇用を進めてきた同社ですが、
開発部門をはじめ障がい者が活躍できる仕事の幅が広く
在宅勤務などの柔軟な働き方の活用と働きやすい環境整備を進め、
今後も積極的に障がい者の採用を推進していきます。

担当者インタビュー NTTテクノクロス(株)の取り組み 人事部 理事 統括部長 木原洋一さんのインタビューのバストショット。にこやかにインタビューに答えている様子。

障がい者の中途採用は常時募集中
積極的に応募を呼びかけていきたい

当社は、10年ほど前から積極的に障がい者雇用を進めてきました。現在、18名の障がい者が勤務しており、うち8名は重度の障がい者です。原則として一般社員の中途採用は行っていませんが、障がい者については常時募集しています。応募が少ないという現状を解決するため、今後はNTTクラルティ(株)の協力も得てアプローチの幅を広げ、特に開発の仕事に興味のある人に積極的に応募を呼びかけていきたいと考えています。また、子会社のNTTソフトサービス(株)では当社退職後の継続雇用も行っており、仕事を続けている障がい者もいます。

一方、法定雇用率を常に充足させる目標を掲げていますが、これからは首都圏だけでなく名古屋・大阪のオフィスも含めて考える必要があると考えています。また、フレックス勤務や在宅勤務などを活用することで、育児や介護で離職するケースを減らし、仕事を続けることが本人と会社の両方にメリットをもたらすととらえてきましたが、今後は障がい者についても同様に考えていきたいですね。

開発業務には一人でもできる仕事が多い
障がい者の在宅勤務にも可能性は広がる

介護のために北海道で100%在宅勤務する社員がいます。業務の内容にもよりますが、障がい者も業務の意識合わせをし、やり方を修得すれば、在宅勤務は可能だと思います。特にソフトウェア開発では、設計やコーディングをはじめ遠隔地でも作業可能な業務がたくさんありますし、例えば社員の稼働管理や労務管理のように電子データを使ったルーチンワークなど、他にも多様な仕事が考えられます。障がい者の皆さんには、能力を発揮できる職場だと考えています。

在宅勤務の場合は5時~22時の間で標準労働時間7.5時間(フレックス適用者は最低4時間)仕事をするのですが、その間は分断も可能です。これは主に、社員が育児をしながら早期に仕事復帰することを想定した制度ですが、今後は障がい者が病院に通いながら勤務するようなケースにも適用できると思います。これからも働き方改革にフレキシブルに取り組んでいきたいと思います。

障がい者の声を聞き、制度や設備など働きやすい環境を整えることは、全社員が仕事しやすい会社を作ることにつながります。その姿勢は健康経営への取り組みにも生かされ、仕事中にも自然にからだを動かすフロアの仕掛けや、バランスボールならぬバランスチェアのある打ち合わせスペースを社内に設置するなど、社員間のコミュニケーションを増やすオフィス空間づくりにも力を入れています。

社員が、休憩スペースの床に描かれた印の上をウォーキングしているショット。3種類の中から、自分の身長に合わせた歩幅の印を選んで歩くと程よい運動になります。
●身長に合わせた歩幅で、休憩時間にもウォーキング バランスチェアがある打ち合わせコーナーのショット。赤や黄色のバランスチェアがテーブルを挟んで置いてある風景。
●バランスチェアのある打ち合わせコーナー
社員インタビュー 総務部 総務部門 シェアードサービスセンター 松前祐人さんのインタビューのバストショット。緊張しながらも笑顔でインタビューに答えている様子。

企画中心の仕事に異動になり
身の引き締まる思いです

本年6月までは品川オフィスの総務サポートが主な業務でした。私は視覚障がいがあり、パソコン画面の文字を読むにはルーペが必要で、自分の苦手な業務のときは作業効率が気になるなど、仕事内容に悩んでいました。そこで、上司とも相談した結果、7月からは事業部横断的な共通業務を担う現職に移り、全社的な業務効率化など、より企画色の強い仕事に就くことができました。以前に比べハンディが少ないので、能力を発揮できると気合が入る一方、それだけにパフォーマンスも問われるため、身の引き締まる思いです。

私自身、以前はどうしても周囲の目や会社の評価が気になってしまうことがありました。ステップアップできた今だからこそ思うことは、障がい者各自の能力に合わせた評価のしくみがほしいということです。障がい者もキャリアを重ねて次のステージへと進んでいけるようになるといいと思います。

松前祐人さんの職場のショット。同僚たちと気さくに会話しながら仕事をする風景。 ●同僚たちと声かけあう職場風景

これからの障がい者配慮への取り組み

聴覚障がい者向け学習支援ツール「こえみる」の開発

NTTテクノクロス(株)では、NTTの研究所の音声認識技術を活用した、声を文字化・見える化するシステム「こえみる」を開発しました。聴覚障がいのある児童・生徒の授業を支援するツールとして、各地のろう学校を中心に導入が進んでいます。
「こえみる」は、先生が話した言葉を即時に文字に変換し、電子黒板などに大きく表示することができます。これにより、従来の口話や手話では伝えにくかった言葉が伝えやすくなり、先生と児童・生徒のコミュニケーションを円滑にする効果を生んでいます。
現場の先生からは「手話にない単語が伝えやすくなった」「授業の準備にかかる負荷が軽減された」「授業が進めやすくテンポがよくなった」といった声が寄せられています。

聴覚障がい者向け学習支援ツール「こえみる」デモンストレーションのショット。マイクを使って読み上げた文章が、文字になってモニターに映し出される様子。 ●「こえみる」デモンストレーションの様子
(注記:掲載の内容は、取材時時点のものです。)